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クリーブランド連銀の景気後退モデルをもう一度眺めてみる。

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今週半ばから2月のアメリカの経済指標が次々と発表されることになります。

結果はフタを開けてみるまでわかりません。ただ、少なくとも雇用に関して言えばまだ強く、アメリカの景気後退は当面先のことになるのだろうと思います。

私は2023年前半から半ばに米国は景気後退になると言っていましたが、1月の米国の景気の強さから判断すると景気後退突入はもう少しだけ先に伸ばさないと行けないようです。

そうなると、少し前にみたクリーブランド連銀が出している景気後退モデルの予想時期にだいぶ近づくことになります。

せっかくなので、クリーブランド連銀の景気後退予想をもう一度ここで確認して見ることにします。

この記事のポイント

  • 1月の米国では予想以上に経済が強かった模様。
  • 2023年に景気後退前半に来ると予想して投資をしていたが、その時期は後ろ倒しになりそう。
  • クリーブランド連銀の景気後退モデルではしばらく前から2023年末の景気後退入りを予想しているように見える。この予想はそれほど外れていないように見える。

予想よりも強い米国の経済

毎月の経済指標の発表で注目が集まりやすいのは3月10日(金)に予定されている雇用統計ですが、今回に関して言えば恐らく雇用はまだ強いままだと思います。

新規で失業保険申請がほとんど増えていないので、3月10日に発表される失業率もほぼ横ばいで変わらないと思います。

2月の段階でも失業率が上がる気配がまったく現れないとなると、米国の景気後退はさらに先になるはずです。

おおまかに次の3段階で景気後退が進むとして、現時点ではまだ(1)しか起こっていません。

  • (1)企業の業績や見通しが悪化する。
  • (2)企業がレイオフを実施して、雇用が悪化する。
  • (3)失業率が上がって消費が減り、不況に向かう。

少し前まで私は2023年前半から半ばに米国は景気後退になるのではないかと言っていましたが、現時点では少なくとも前半(1月から6月)の景気後退はかなり可能性が低そうです。

1月がたまたま景気が強かっただけかも知れませんが、1月の好調な経済を受けてアトランタ連銀のGDP Nowは1-3月期に+2.7%の成長を予想しています。

もしも1月の景気が一時的ではなく2月も続くなら、この勢いが失速するのにかかる時間は半年では不十分な気がしています。

クリーブランド連銀の景気後退確率

となると、次に考えるのは2023年下半期での景気後退です。

この時期での景気後退となると、思い出されるのはクリーブランド連銀の景気後退モデルです。以前、ブログでも紹介しましたが、このモデルは2023年後半に高い確率で景気後退に陥ると予想していました。

時期としては第4四半期頃から、実質GDPはマイナスになると見ているようです。

第4四半期での景気後退ではなく、私はもう少しだけ早く来ると思っているのですが、早い時期の予想をしてズルズル待たされるのも良くないのでこれ以上は予想しないことにします。

景気後退にあわせて投資をしてきたので、なかなか景気後退が来ないというのは我慢を強いられて辛い展開ではありますが、気長に待つことにします。

そして、何よりもこれから発表される2月の経済指標が1月並に強いのかどうかも注目していきたいと思います。


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