少し気がかりなアメリカの長期金利上昇とコロナ感染者拡大

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このところ、米国株は再び調子を取り戻しているように見えます。

この1週間ほどを振り返ると、トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したり、追加経済対策の協議は与党と野党で難航して大統領選前の協議はもうしないとの報道があったりと、穏やかではない状況がいくつかありました。

しかし、トランプ大統領はすでに無事に退院し、なんだかんだで追加経済対策の協議も継続しているので、市場は安心して株が上がる局面が見られています。

やはり、こうした日々動きがあるような小さなニュースは気にしなくていいのかも知れません。

さて、差し迫った心配事もないので、この記事では「まだ気にしなくていいレベルだけど、しばらく経過観察が必要な変化」を2つ取り上げたいと思います。

1つ目はアメリカの長期金利の上昇傾向にあること、2つ目は新型コロナウイルスの感染者数が9月中旬から上昇に転じていることです。

この記事のポイント

  • 10月に入ってから、アメリカの長期金利が上昇している。直近数ヶ月で最も上昇した6月ほどではないので、まだ上昇余地はありそうだが、6月は金利上昇後に米国株が1日で約7%下落したので要注意。
  • 9月中旬から、アメリカでの新型コロナウイルスの新規感染者数が増加をしている。ただし、医療・公衆衛生・政策のいずれの面でも2020年3月に比べて改善されているので、感染再拡大しても予想される経済ダメージは2020年3月ほど大きくなさそう。

上昇傾向にあるアメリカの長期金利


10月に入ってからアメリカの長期金利がスルスルと上昇しているのが、少し気になっています。

4月以降のアメリカの10年国債利回りをグラフ化してみましたが、10月から上昇を続けて0.8%台に突入する日もありました。

この上昇が気になっているのは、金利があらゆる資産の価格に影響するからです。

金利と資産価格の関係

  • 金利が下がると、国債・株・ゴールド・不動産の価格が上昇しやすくなる。
  • 金利が上がると、国債・株・ゴールド・不動産の価格が下落しやすくなる。

実際に、過去数ヶ月でアメリカの10年国債利回り(長期金利)は6月前半に0.91%まで上昇したことがあるのですが、この数日後に米国株は1日で7%近い大きな下落を経験しました。

まだ、10年国債利回りは0.8%前後なので、6月の0.91%に比べるとまだ余裕はありますが、少し経過観察したほうが良さそうです。

上昇傾向にあるアメリカでの新型コロナ新規感染者数


もう1点気になっていることは、アメリカで新型コロナウイルスの新規感染者が9月中旬から上昇していることです。

曜日ごとの新規感染者数のバラツキをおさえるために7日間の平均値を青線でひょうじしたグラフを以下に貼りましたが、どうも9月中旬から下落傾向が止まり、上昇に転じています。

アメリカの新規感染者数は増加傾向にある

こうした上昇傾向はヨーロッパでも日本でも見られるので、秋冬にかけてウイルスが流行しやすくなる季節性もある気がしています。

1918年のスペイン風邪などの過去のパンデミックでも、こうした秋から冬にかけての感染再拡大が見られていました。

ただし、金利の上昇とは違って、この新規感染者数の増加は実はそれほど心配はしていません。

医療・公衆衛生・政策の多方面で、人々は新型コロナウイルスとの戦い方をすでに学んだので、これから秋冬にかけて感染再拡大が訪れたとしても、2020年3月を超えるような経済的ダメージは追わないのではないかと考えています。

感染再拡大しても、2020年3月ほどの経済ダメージを追わない理由

  • 医療面の進歩:ワクチンはまだ間に合っていないが、2020年3月に比べて治療方法が進歩している(治療薬レムデシビルや、新型コロナ抗体療法の登場など)。
  • 公衆衛生の進歩:手洗い・消毒の強化、オフィスやレストランや劇場の閉鎖、マスク着用の義務化など有効とみられる感染対策のノウハウが溜まった。
  • 政策の進歩:大規模で迅速な給付金が、その後の景気回復を早めるなどのノウハウが溜まった。

ワクチンが承認されてこれからの秋冬シーズンに間に合うのが理想でしたが、少なくとも秋や年内に間に合うのは難しそうです。

なので、この秋冬は航空・ホテル・レジャーなどの業界で再び苦しい局面が訪れるかも知れませんが、恐らくワクチンが出来る前の最後の感染拡大期になるはずなので、機会があればこれらの業界の株は追加投資をしようとも思っています。


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