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【銘柄選定】長期投資家の私が「IT企業を買わない」を止めた理由

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年々変化した保有銘柄

2年間ブログ更新は止まっていましたが、その間もほそぼそと追加投資は行っていました。久々にこのサイトを訪れて、ブログ開設当初と比べて、ずいぶんと私の保有銘柄が変わったなとお気づきの方も多いと思います。

ブログ開設当初は、多くの著名本で紹介されているセオリー通りに長期的なリターンが低いIT銘柄を避けて、各業界の代表的で古い企業を中心に配当利回りを2-3%狙えるものが選んで購入していました。

でも、現在はもっとIT銘柄も含めて幅広く保有し、配当が1%未満や無配当の銘柄も取り入れています。ブログを開設当時の2014年5月の銘柄と2019年1月の保有額トップ10を比べた表からも、2位にアマゾン、6位にグーグル、9位にスクエアとIT企業が入っていて、銘柄構成が変化しているのがわかります。

保有額順位 2014年5月 2019年1月
1 ノボノルディスク ノボノルディスク
2 エクソンモービル アマゾン
3 ジョンソン&ジョンソン アクセンチュア
4 P&G マスターカード
5 マクドナルド ウォルトディズニー
6 コカ・コーラ アルファベット(グーグル)
7 3M スターバックス
8 ウォルトディズニー ビザ
9 ウォルマート スクエア
10 アメリカンエキスプレス ギリアド・サイエンシズ

※なお、 グーグルの親会社のアルファベットをクラスAとクラスCの2銘柄を分けて買っていて、2銘柄合計した場合に6位にランクインします。

銘柄構成が変化した理由

銘柄構成が変わってきた理由のひとつは、(1)IT銘柄を敬遠せずに投資して経験を積むことで、投資家として少しでもレベルアップしたかったこと。もう一つは、長期の目線で見たときに、(2)IT企業とそれ以外の業界の企業と境界は今以上になくなり、IT銘柄という言葉すらなくなるのでは?と思ったからです。

理由1:IT銘柄の投資経験を積む

2016年から今までの投資基準では選ばなかった銘柄を少量買うスタンスを採用して、配当を出していない成長中のIT企業にも積極的に投資してきました。

この取組をはじめた理由は、簡単にいえば冒頭にも書いたように投資家としてレベルアップをしたかったからなのですが、そのスタンスを始めた当時考えていた狙いや意気込みをこちらの記事にまとめています。

遊びの銘柄を20%取り入れる

理由2:業界の垣根がなくなるIT企業

そしてIT銘柄を投資してからより鮮明に見えるようになったのは、IT企業を呼ばれる企業が他分野に進出し、次々に業界の垣根を超えていることでした。

アマゾンは一般的にはIT企業ですが靴などのファッション雑貨を始め生鮮食品まで手がけて百貨店業界・スーパーマーケット業界を脅かしていますし、グーグルも車体こそ開発しないものの自動運転技術を開発して車のビジネスに参入しています。また、IT企業のUber・Lyft・Grabはタクシーを呼べるアプリをこぞって開発し、既存のタクシー業界のビジネスに大きな影響を与えています。

こうしたIT企業が、ITを駆使して他の業界に進出して、既存業界のスタンダードを変えてしまう現象は、ビジネスの世界ではデジタル・ディスラプトと呼ばれていますが、既存企業はどのようにしてIT企業からのデジタル・ディスラプトを凌ぐかが、各社の重要な戦略になっています。

そして、一定の効果を上げている戦略として、デジタルディスプトされるより先に、非IT企業だった企業が自分達のビジネスをITを使って変えていく動きがでています。(この動きはデジタル・トランスフォーメーションと呼ばれます)

具体例をあげるとJapanTaxi株式会社は、もともとタクシー会社の日本交通のシステムを担当している小会社でしたが、日本の規制によってUberのタクシー配車アプリを使えるようになる前に、自らUberの配車アプリを作成し、今では600万ダウンロードを超えて国内No1のタクシー配車アプリとなっています。

こうするもはや、IT企業なのか非IT企業なのかを識別することすら無意味です。UberはIT企業だから投資しないけど、同じような機能を持ったタクシー配車アプリを提供しているJapanTaxiはもともとがタクシー事業だから株を投資するというのは、ナンセンスです。

こうした流れは、長期的に見たときに今後加速化する流れだと思います。であれば、長期で見たときにIT企業かどうかで、投資対象を絞る必要はないなという結論に今はいたっています。


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