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米国株を買うタイミングを考え直しました。

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今まで、新型コロナウイルスが収束して、景気後退になるまで米国株の購入を控えると言ってきました。

でも、よく調べてみると、この判断基準はイマイチだったなと反省しています。考え直したのは「景気後退になるまで」という期限についてです。

景気後退が起こったかどうかはすぐには分からないので、株を買うタイミングを逃すかも知れないと思っています。

この記事のポイント

  • 今までの「アメリカの新型コロナウイルス感染者数」と「景気後退」を米国株の購入再開のタイミングにしていた。
  • しかし、景気後退の判断は時間がかかる。景気後退の発表を待っていたら、安く株を買うチャンスを逃す恐れがある。
  • 既に、株価は最高値から30%弱下落して、2020年年明けに見られていたアメリカ株の割高感はなくなった。
  • 今後はアメリカでの新型コロナウイルスの感染者数の増加がピークをうったら、社債の動向に注意しつつ、とてもゆっくりとしたペースで、米国株の購入を再開する。

今までの米国株再開の判断基準と問題点

今まで、アメリカの新型コロナウイルスの感染者がピークをつけて、景気後退が訪れたら、アメリカ株の購入を再開すると言ってきました。

今まで考えていた株を買い始めるタイミング

  • アメリカでの新型コロナウイルスの感染者数がピークをつけて、減少したことを確認すること
  • アメリカで、景気後退が起こること。

ただし、毎日株が下落して、「いよいよ景気後退も近いか」とか「すでに景気後退に入っているのでは」という声が聞こえだすと、ふと疑問がわいてきます。

「あれ?景気後退って、いつ頃誰が発表するものなんだろう」と。

前回の景気後退のリーマンショック時にさかのぼると、以下のウォール・ストリート・ジャーナルの記事を見る限り、どうもアメリカが景気後退したかどうかの判断は全米経済研究所(NBER)が発表しているようです。

>>NBER Makes It Official: Recession Started in December 2007(WSJ, 2008年12月1日)

注目はその発表時期です。2008年12月1日の記事で「NBERが2007年12月から景気後退していたことを正式発表した」と伝えているのを見ると、NBERの発表には、景気後退がいつから起こったかを判断するのに1年かかることがわかります。

私は今まで「景気後退したら株の購入を再開する」と言ってきましたが、NBERの発表を待っていたら、安く株を買う機会を逃してしまうかも知れません。

リーマン・ショックの時はNBERの発表後の翌月が株価の底だったので、発表を待ってから行動しても投資機会をギリギリ逃しませんでしたが、次の景気後退では正式な発表を待っていたら、投資機会を逃しかねません。

実は既に米国株は割高ではない

では、一体いつから米国株を買えばいいのかと疑問が湧いてきます。

しかし、実は2020年2月末からの大きな株の下落のおかげで、2019年から割高だった米国株は適正価格に戻ったようです。

アメリカ株(S&P500)の割高感をはかるPERという数字は、過去10年の平均の15.0まで下がったとFactsetは伝えています。

出典『S&P 500 FORWARD P/E RATIO FALLS BELOW 10-YEAR AVERAGE OF 15.0(Factset)

つまり、まだまだ新型コロナウイルスの感染拡大の市場の混乱や、アメリカの景気が深刻に悪化するかも知れませんが、今アメリカ株に投資した場合でも、平均7-8%くらいのリターンは得られることがわかります。

警戒すべきはウイルスと社債バブル

既に米国株は適正価格まで下がったと言いましたが、大きく乱高下している市場の中で、今すぐ株を買いに行くのは至難の業です。

それに、まだまだ新型コロナウイルスで株価が大きく下がる可能性があります。適正価格がわからなくなるのが、パニックなので、適正価格は何の防衛線にもならないはずです。

なので、既に渦中にある新型コロナウイルスはそのピークがすぎるまで待ち、いつ来くるか分からない米国企業の社債による景気後退については状況が悪化していないかウォッチする必要があります。

今のところの株の購入基準

まだフワフワしていますが、いまのところ私の株の購入基準はこうです。

考え直した後の株の購入タイミング

  • 米国の新型コロナウイルスの感染者数の増加がピークを超えるまでは、株を買わない。
  • 米国での新型コロナウイルス収束後に、できればS&P500がPER15以下(S&P500が2655ポイント以下)なら、少額だけ株を買ってもいい(かも)。
  • 上の2つを満たしても、次の景気後退で火種になる米国社債利回りが上昇している間は、株を買わない。

この記事を書いている3月14日時点では、米国の感染者は拡大の傾向にあり、なおかつ社債利回りの状況も悪化しているので、まだ条件を満たしません。

米国の感染者数の増加傾向はまだ止まりそうにありません。

また、社債もかなり売られてて、信用度の低い会社が発行している社債の危険度(ハイイールド債のスプレッド)も急激に増加しています。

急上昇する米企業ハイイールド債スプレッド

※上の図の見方はちょっと難しいかも知れません。以下の記事で、読み方を解説しています。

>>【米国株】今、荒れている相場の中で見るべきデータと読み方。

米企業のスプレッドがピークをつけるまでは手を出すのは危険かなと思っています。

ちなみに、株を買うにしてもかなり少額のペースで良さそうです。

JPモルガン・チェースのジョン・ノーマンド氏は、次に来る景気後退はリーマンショックほど大きなインパクトにはならないものの、中央銀行も政府もできることが限られているので、低迷が長引くと予想していました。

私もこの意見に賛成です。次の低迷はたぶん長引くはずなので、一気に資金を使い切ることなく、かなりの少額ずつの株の購入でいいと思っています。


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