Googleは10月15日に新製品の発表イベントMade by Google 2019を行いました。
残念ながら日本ですぐに発売されるものは少ないものの面白いアイテムでいっぱいで、かなり興味がわきました。期待の意味を込めて、この記事でまとめて新商品やサービスを紹介したいと思います。
今回、Googleはたくさんのハードウェアの発表をしていますが、GoogleはAIを搭載したハードウェア(PC,スマホ,イヤホン,スピーカー,ルーター、車)でユーザーの身の回りのアイテムを固める戦略は順調に進んでいるように思います。
以下記事でも触れましたが、Googleは家や身に付けるハードウェアを次々と販売して「自社サービスを使ってもらうためのユーザとの接点を獲得しようとしている」ように見えます。これは、Googleが長い将来に渡って収益を得るために必須な戦略です。
参考記事:なぜ、Googleは収益性の低いハードウェアビジネスに乗り出すのか。
ゲームストリーミングサービスStedia11月19日提供開始
ゲームストリーミングサービスのStadiaは各種のイベントで発表しているので、既に知っている人も多いと思います。
DVDやブルーレイのような円盤の形をした物理的なゲームソフトを買わなくても、ボタン一つで必要なデータをダウンロードしながらすぐにゲームを楽しめるサービスです。映画やドラマでも今ではDVDやブルーレイを買わずに、その場でダウンロードしながら見る形式にすっかりなりましたが、このゲーム版に相当するサービスが11月19日からアメリカでサービスが開始されることになりました。
Youtubeから画面一つでゲームをファイナルファンタジーなどのゲームがはじめられたり、他のユーザがゲームする様子をYoutube越しに観戦したり、その場でゲーム配信者と同じゲームに参戦したりと、楽しみ方が広がっています。
これは流行ると思います。Youtubeには「ゲーム動画」というジャンルがあり、それをライブ配信して稼いでいるYoutuberが日本だけでなく海外にもかなりの数がいてブームなっていますが、その流れに沿っているサービスです。
- 参考記事:Google、ゲーム・サブスクリプション予約受付開始。ゲーム業界のゲームチェンジャーになれるか。
- 参考記事:グーグル、新ゲームプラットフォームStadiaを2019年内に欧米でリリース(NEWS CARAVAN)
ハイエンドスマートフォンPixel4
近年売上を伸ばしているGoogleのハイエンドスマートフォンの最新版Pixel4が発表されました。事前にかなりの情報がリークされていて、新情報がほとんどなかったのですが、今回のこのスマホの最大の特長は、画面にタッチしなくてもジェスチャーだけで、操作が可能な機能が備わったことです。
何を言っているんだと思われる方は、上の動画をみると様子がわかるかと思います。音楽を聞いているときに、スマホ画面にタッチせずに手を左から右に移動させるだけで、次の曲に変えることができています。
タッチしないで操作するこの仕組みは、このブログの中でも比較的早い段階から紹介していました。グーグルは長年プロジェクトSoliという取り組みで、画面に触れずに操作をする技術を磨いていました。
紹介記事:近未来が見える。Googleのタッチレス・ディスプレイが実用化へ。
このプロジェクトSoliで培った技術がついに、Pixel4に初登場しています。
最近のGoogleのスマートフォン(Pixelシリーズ)は勢いがあります。私も普段はiPhoneを使っていますが、こうしたグーグルの発表を見ていると少し揺らぐものがあります。ただ、今までPixelはiPhoneよりも低価格で高機能なスマートフォンが手に入る魅力があったのですが、2019年の新型iPhoneは価格を抑えてきたので、想定的にPixelの魅力が薄れた点が若干気になります。
Pixel4が799ドル、Pixel4 XLが899ドルで、10月24日に全世界で発売予定です。
完全ワイヤレスイヤホンPixel Buds2
ワイヤレスイヤホンはアップルのAirPodsを皮切りに、世界中で人気になっています。現在はアップルがシェアNo1ですが、Amazonもこの領域に参戦して、Googleも今回それに続いた形です。
そして各社一様にスマートアシスタントを搭載しています。AppleはSiri、AmazonならAlexa、そしてGoogleは”OK, Google”でおなじみのGoogle Assistantが搭載され、電話や音楽を聴きたいとき、スマートフォンを取り出さずに声で指示できるようになっています。
ちなみにAmazonはワイヤレスイヤホンだけでなく、メガネや指輪などの様々なアイテムにAlexaを搭載した商品を発表しましたが、Googleはワイヤレスイヤホンだけにとどめたようですね。
Amazon、指輪型とメガネ型のEcho新製品を発表も、今ひとつ残念な理由。
Amazonの製品を見て比べるとわかるのですが、結局スマートアシスタントが搭載された身につけるアイテム(ウェアラブルデバイス)で使いやすいのはワイヤレスイヤホンなんじゃないかなと感じています。なので、Googleがウェアラブルデバイスでは、ワイヤレスイヤホン一択でGoogle Assistantを搭載してきたのは、価値ある選択だと思いました。
バッテリーは5時間駆動、ケースを使った充電を使えば24時間動かせるとのことです。価格179.99ドルで2020年春にアメリカで発売予定です。
スマートスピーカーNest mini
こちらはもともとGoogle Home Miniと呼んでいたものが、Nestブランドでリニューアルしました。壁掛けも可能になり、スピーカーも刷新されて力強い低音もでるようになったようです。
ほう。そうですか。Google Homeをまだ持っていない人にはおすすめかも知れませんが、Google Home miniを持っている人が買い換えるほどのものではなさそうです。価格は49ドルで10月22日発売予定です。
高速で強力になった無線ルーターNest Wi-Fi
以前のGoogle Wi-Fiに比べて速度が2倍、そして、無線の電波のカバー率も25%改善された強くなった新しい無線ルーターが発売されるようです。
私はGogole Wi-Fiを家で使っていますが、なかなかに快適です。それよりも2倍早くなるなら、ゲームストリーミングサービスのStadiaが日本展開される頃に、ぜひNest Wi-Fiも導入してみたいとなと思います。
ネックはWi-Fiのルーターにしては価格が高いことです。価格は2パックで269ドル、3パック349ドルと結構な値段がします。アメリカでは、11月4日から発売されます。
コンパクトなPC、PixelBook Go
13.3インチディスプレイ搭載の新型Chrome OS搭載のノートパソコンも発表されました。重量はおよそ1kgで、マグネシウムの波打つようなボディがチャームポイントです。バッテリーが12時間と持ちが良く、価格も手頃なのでChromebook OSでも問題ない人は使い勝手がいいアイテムではないでしょうか。
価格は649ドルからで、アメリカとカナダで予約開始しています。
その他のGoogleの最新ニュースとビジネス動向は、Googleの企業分析ページでまとめています。詳しくはこちらをご覧ください。
【米国株】Google株の銘柄分析【最新のIT技術をリードするアルファベット】
Googleを知らない人はいないと思います。しかし、Googleが今何に取り組んでいるかの動向を把握できている人はそう多くないはずです。「Googleのビジネス動向」と「近年の株価と業積の変化」の両面を見つつ、Googleと親会社アルファベットの今を追いかけます。