景気の波と株価の動きを眺める【ISM製造業指数の活用の仕方】

  • by
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

このブログでは毎月1日に発表されるISM製造業指数という数字を追いかけています。

昨日の記事でも、2021年8月のISMの数字を詳しく見ていきましたが、そもそもこの数字を投資家が見る意味は何でしょうか。

「工業株を買っているわけでもないのに、なぜアメリカの製造業の景気を知る必要があるの?」と思われるかもしれませんが、この数字はアメリカの景気の強さや景気の好不調をかなり反映してくれるだけでなく、S&P500などの株価の伸びもそこそこ言い表してくれる便利な数字だと思っています。

この記事では、ISM製造業指数からわかることを2つほど見ていきます。

この記事のポイント

  • ISM製造業指数の大きな変化を見てみると、アメリカの景気の好不調の波がわかる。景気の状態がわかれば、伸びる業界の株が浮かび上がる。
  • ISM製造業指数が伸びているときには、米国株も伸びやすい。両者にはゆるい相関がある。

景気の波がわかる


このブログでISM製造業指数を追いかけている理由は、大まかにアメリカの景気の強さが把握できるからです。

既に何年か米国株に投資をしていて、企業の利益を追いかけていた人は「2016年はやや景気が悪かったけど、2017年から2018年は大きく成長して回復した」、「2019年は再び利益が鈍化して、新型コロナウイルスが流行した前半は企業の利益はボロボロだった」という記憶があるかと思います。

景気は好調と不況を繰り返しながら企業や経済は成長を続けていきますが、その景気の波をかなり上手く表現してくれるのが、ISM製造業指数です。

以下では、ISM製造業指数を数年分さかのぼってグラフにしてみましたが、景気の好調や不調の波がうまく表現されています。

このブログでは何度もお話していますが、2021年8月時点でISM製造業指数を見てみると「高い水準が続いて好景気ではあるものの、ピークは既に超えた」と見ることができます。

景気の波と伸びる業界株

景気の強さや弱さの波がおおまかに把握できるなら、これを投資に活かすこともできるようになります。

たとえば、以下は景気のサイクル事にどの業界の株が強いかをまとめた図ですが、「既に景気のピークをつけていなるなら、この業界が次は伸びるのかな」という考えを巡らす事ができます。

景気サイクルと業界株の関係

関連記事:

ISM製造業指数とS&P500の関係


もう一つ興味深いのは、ISM製造業指数と米国株S&P500はゆるく関係しあっているということです。

ためしに、【ISM製造業指数の前年同月との差(赤線)】と【S&P500の株価の前年同月比(グレー線)】を比べてみると、2つはかなり似た動きをしていることがわかります。

ISMの数字はアメリカの景気を表していて、アメリカの景気が力強く回復すればISMの数字も株価も上がるはずなので、2つが同じような動きをするのはある意味当然かも知れません。

上のグラフは、この記事を書いている時点で発表されている2021年8月までの数字を使って作っていますが、最近のISM製造業指数の前年からの伸びは既に鈍化しています。

ISMの数字の伸びとS&P500の株価の前年からの伸びが連動するなら、これから(特に2022年あたり)は米国株全体はもう2020年ほどの伸びは期待できないかもしれないなと予想を立てることができます。

(注:2022年頃に下落をすると言っているわけではありません。あくまでも株価の伸びがイマイチになるとだろうと思っているだけです。)

この動きは2021年半ばになってから「2020年ほど米国株は簡単ではなくなった」とブログで言ってきたこととも一致します。

米国株の伸びると思ってはいますが伸びがイマイチになってくるからこそ、まだチャンスがある銘柄に絞ったり、米国株にこだわらずにまだチャンスがある国の株に目を向けたり、他の株以外の資産に目を向ける必要が出てきていると最近は感じています。


本ブログからのお願い

この記事は、読者が自由に記事の金額が決められるPay What You Want方式をとっています。

「役にたった」「面白かった」など、何かしら価値を感じた場合は、YUTA'S INVESTMENT TICKETをクリックして、価値に見合った金額をお支払い下さい(※金額は自由に変更できます)。

価値がないと思った場合には、お支払いは不要です。同じ記事を読み返して、新しい気づきがあった場合には、1人で何回クリックしても問題ありません。