グーグルの関連会社で自動運転車を開発するWaymoは、次の舞台をロサンゼルスに選んだようです。
10月8日にWaymoの公式ツイッターで、自動運転のためにロサンゼルスの3Dマップを作成に乗り出したことを明らかにしました。
Starting this week, Angelenos might catch a glimpse of Waymo’s cars on the streets of LA! Our cars will be in town exploring how Waymo's tech might fit into LA’s dynamic transportation environment and complement the City’s innovative approach to transportation. pic.twitter.com/REHfxrxqdL
— Waymo (@Waymo) October 7, 2019
“今週から、ロサンゼルスっ子たちは街でWaymoの車見かけるかもしれません!Waymoの車は街を巡回しながら、技術がロサンゼルスのダイナミックな交通環境にどの程度フィットするのか、また市が取り組む交通に関する革新的な取り組みにWaymoがどう役立つのかを見ていきます。”
Waymoは既にカリフォリニア州で公道を使った自動運転の実験許可も、乗客を載せる実験の許可も得ているので、もっと早くからロサンゼルスで運転して良かった気がするのですが、いよいよロサンゼルス市に照準を合わせてきたようです。
参考記事:グーグルの自動運転Waymoが大きくリード。自動運転開発競争に終止符か。
ロサンゼルスの3D地図作成に着手
さて、まず準備段階でwaymoが始めに行うのは、ロサンゼルス市内の3Dマップの作成のようです。
Waymoは走行時に独自の3Dマップを参照して、道路の寸法や車線の合流点などの細かい状況に加えて、工事による一時的な通行止めの情報まで次々と3Dマップから情報を得て、自動運転を行っています。その元となる3Dマップを作成するところから作業を着手するようです。
ちなみに、こうした3Dマップは一度作成して終わりではなく、例えば次にwaymoの車両が同じ道路を通った際に工事が終われば、地図上の通行止め車線の情報を修正し、次に通るWaymoの車両がその車線を通れるように随時に更新が行われます。
逆に、新たな工事現場が発生すれば、その新情報が地図上に修正することで、次の車両が予めその車線に入らないようにし、少しでも車線変更の数を減らす安全運転を心がけています。
もともとGoogleの自動運転開発部門を母体にもつWaymoなので、このあたりの地図情報の扱いは得意のようです。
もう少し抽象的な地図を作ることの意味
最後に、ちょっと脱線なのですが、GoogleもWaymoもこうしてみると地図上にどんどん情報を付け加えていく取り組みをやっていますね。
Googleは長年Googleマップを提供してきて、近年は着々と地図上のお店や建物に写真や口コミなどの評価の情報を集めているだけなく、AR(拡張現実)でユーザが好き場場所に好きなメッセージや写真などを残せるように、新しい技術も次々開発しています。
地図はとても地味なサービスなんですが、一度使える地図を作ると世界中の膨大な人々が長年その地図を使う傾向があります。GoogleもWaymoもそれを知っていて、あえて他社に先駆けて使える地図を作り出そうとしているようにも思えます。
ある調査によれば、コンピュータがプログラムが呼び出したインターネット上のサービス(APIサービス)のうち、世界でもっとも使われたサービスはグーグルマップだっと言います。使える地図をつく出せた企業は、今後も永続する可能性がかなり高いと個人的には思っています。
そうした永続的なサービスに力を注ぐ企業は、投資先としても魅力的に映ります。