ウォルマート、全米の食品ネット通販で利用者数1位
ネットショッピングと言うとアマゾンのイメージが強いですが、食料品に関しては様子が違うようです。
消費者の購買データから調査を行ったSecond Measureによれば、全米のオンラインスーパーマーケットの利用客数でトップに立っているのはウォルマートのようです。
Speeding past Instacart, Walmart Grocery is top U.S. online grocery service(Second Measure)
こちらを見るとかなりの大差です。2位のInstacartよりも62%ほど利用客が多くなっています。
「あれ、ウォルマートってそんなに頑張っているの?意外だな」と思われる方もいるかも知れません。
感覚とのズレは1つには「食料品」というカテゴリーに絞っているという点が大きいです。食料品の通販はウォルマートが最も力を入れている強みの分野のなので、そもそもウォルマートの得意分野だけで調査をしているという背景があります。
もう一つの感覚のズレは、アメリカの都市による違いです。都市部のニューヨークや、テクノロジーで先端を行くサンフランシスコでのウォルマートのネットショッピングの利用率が極端に低いので、日本に住む人間にはなかなかウォルマートの存在感が伝わってこないこともあります。
ウォルマートとしては食品ネット通販は大成功です。ほんの2-3年前までウォルマートは完全にアマゾンの後塵を拝しているかに思われていましたが、得意分野で突き進んで見事に生き残る道を見出しています。
アマゾンのプライムNowは前年比3倍の売上
ウォルマートとライバル関係でよく語られるアマゾンはというと、プライムNowによる食品デリバリーが好調です。
プライムNowは注文してから2時間以内に商品を配達する。サービスを提供しているエリアが限られるため全米を対称にしたSecond Measure社の調査ではランキングが低いものの、既に米国の90の都市で展開していて、前年比3倍の売上を達成しています。
売上の伸びは調査したネットスーパーの中で最大とのことで、得意ではない食料品販売でもアマゾンはあなどれない存在です。
ネットスーパーの利用率は12%で、市場は未成熟
ただし、日本でもネットで食料品を買うユーザはかなり限られているように、まだまだアメリカでも食料品はネットではなくスーパーで買う人が主流です。
1ヶ月に1回以上ネットスーパーを使う消費者はアメリカでも12%ほどしかいないと言われているので、まだまだ残りのユーザがネッスーパーを使い始めたときに、どの会社のものを使い始めるのかによって、形勢が変わる可能性があると思われます。