ヴァージン・ギャラクティック、年内にIPOへ
CDショップのヴァージンメガストアーズや、航空会社ヴァージンアトランティックの創業者のリチャード・ブライソンが率いる宇宙旅行会社のヴァージン・ギャラクティックが2019年に株式公開することが発表されました。
非常に興味深いニュースですね。この株が儲かるかどうかはさておき、これでテスラCEOのイーロン・マスク率いるSpaceXや、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス率いるブルー・オリジンなどの宇宙開発ライバル達との競争がより激しくなるのは見ものです。
「競争が激しくなる」=「いち早く、安く宇宙旅行が行けるようになる」なので、株主としてというよりも一般消費者として楽しみです。
既に有人飛行を成功させているヴァージン・ギャラクティック
ヴァージン・ギャラクティックは宇宙旅行のビジネスを目指して2004年に創業した会社ですが、既に2019年2月22日には有人の飛行試験にも成功しています。
この時のヴァージン・ギャラクティックの宇宙船Space Ship Twoが乗客を乗せた状態で初めて飛行し、米国で宇宙空間と見なされる高度80キロを超える89.9キロまで上昇しています。
ただ、2004年創業も有人飛行試験成功が2019年までかかった背景には、苦い経験もあります。2014年の試験飛行中には、パイロットの操作ミスにより2名が死傷する痛ましい事故もありました。これにより飛行試験が予定より数年遅れにずれ込みましたが、事故を乗り越え、ようやく2019年に有人飛行試験成功に至っています。
ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行は90分間で25万ドルとかなりの高額ですが、既に世界中から予約が入っており、レオナルド・ディカプリオやジャスティン・ビーバーらも予約していると言われています。
(ちなみに、ZOZOの方はヴァージンではなく、ライバル会社のイーロン・マスク率いるSpaceXで宇宙に行く予定です)
創業者リチャードブライソンの尖った感性
しかし、ヴァージンの創業者のリチャード・ブライソンは本当にとがった人ですね。最近でこそ、宇宙開発の会社は次々と立ち上がっていますが、ヴァージン・ギャラクティックの創業年の2004年から、この人がどれだけ先見の明があるかがにじみ出ています。
日本ではCDショップのヴァージン・メガストアーズも、航空会社のヴァージンアトランティックも今では見ることができないので、なかなかリチャードブライソンの尖った感性に触れることが難しいのですが、とにかくロックな人です。私の中では、イギリス版の内田裕也さんです。
ほら、なんか似てませんかね。
ビジネス書を読んでいてもあらゆるところに登場しますが、たしか高校を中退して雑誌を立ち上げ、その後は音楽レーベルの会社ヴァージン・レコードを創業して成功し、その後もCDショップのヴァージンメガストアーズ、航空会社のヴァージンアトランティックと次々と大企業を立ち上げています。
どれだけ尖っているか言葉で説明するのは難しいので、一例として航空会社ヴァージンアトランティックの機内の写真を見てみましょう。こちらです。
今から10年以上前に、初めてのロンドンへの旅行で乗ったのがヴァージンアトランティックでした。搭乗ゲートからタラップを経て、機内に入った瞬間に目に飛び込んできたのが、いきなりこのバーカウンターです。
衝撃を受けました。残念ながら、ビジネスクラスではなかったのでバーカウンターは堪能できませんでしたが、エコノミーな庶民もちゃんと目で楽しめて、ビジネスクラスに憧れをもたせるニクイ演出はさすがでした。
さて、だいぶ脱線しましたが、前述したようにこの銘柄が購入候補になるかは、まだわかりません。保有するとしたら、遊び程度になるかもしれませんが、こういう銘柄の所有欲を満たせるのは、個別銘柄の投資の良い点なので、ちょっと検討してみたいと思います。