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Visa、インフレの中でも好調な決算【22年7-9月期】

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少し前に発表されたビザの決算を見ていきます。

この企業の決算は相変わらず良い業績を残しています。そして、なかなか買い場が訪れないのでも有名な株です。

今年は多く銘柄が大きく株価を落としている中でも、ビザ株は比較的持ちこたえています。やはり、この株を買うなら2023年にも訪れると言われてる景気悪化時に狙うのが良さそうです。

この記事のポイント

  • 2022年7-9月期の業績は一株利益も売上も予想を上回った。売上は前年比+22%、調整後利益は+27%と成長率も悪くない。
  • インフレには比較的強そうだが、石油株に比べるとインフレ耐性は劣る。
  • まだ買い場は訪れていないように見える。やはり買い場は2023年の景気後退時まで待つことになりそう。

2022年7-9月期の業績


ビザの決算をこのブログで取り上げるのは半年ぶりなので、ざっと数字を確認した上で考えたことを書いていきます。

まずは、7-9月期ですが売上も一株利益もアナリスト予想を超えたようです。

  • 売上:$7.79B($7.55B)
  • 調整後一株利益:$1.93(予想$1.86)

ビザはたいていの場合でアナリスト予想を超えてきますが、今回の決算でも安定してアナリスト予想を超えています。

売上成長率を見ても前年比+22%と悪くありません。というよりも、今回の業績は旅行者の増加の影響を受けて高い売上成長を遂げたようです。

単位B:10億ドル 22Q4 前年比
売上 $7.8B +22%
営業利益 $5.1B +17%
調整後一株利益 $1.93 +27%

下のグラフを見ると(調整前の)営業利益はやや落ちているのですが、今期の調整後一株利益は前年比+27%なのでそれほど悲観的にならなくて良さそうです。

ビザ株について考えたこと

久々にビザの株を見てきましたが、やはり長期投資に向く安定株だなと感じました。

大手ハイテク株が次々と低成長な業績に沈んでいる中で、ビザの売上は前年比+22%と高い成長率を保っているのも素晴らしいです。

ただし、一部で言われていたほどインフレに強い銘柄でもない気もします。2022年の株価はS&P500に比べると良いですが、それでも年始マイナス11%で推移しています。

もしも、数ヶ月から半年程度で保有銘柄を乗り換えられる投資家なら、アメリカのインフレが激化するときには石油株を保有していたほうがリターンが大きくなることも今回わかりました。

1970年代のようなインフレの波の再来を気にするなら、再び2020年半ば(たとえば2025年頃とか)にかけて再びアメリカでインフレ率が高くなる恐れがあり、この情報は参考になるはずです。

また、ビザ株はインフレ期でもある程度強い銘柄ですが、もちろん業績も株価も下げてしまうような弱い時期も存在します。それが景気悪化時です。(その証拠に上で紹介した表を見ても、コロナ不況時にはアナリスト予想を下回っていました)

来年2023年前半にもアメリカは景気後退に陥る恐れがあると言われているので、ビザはその時期に株価が下がって魅力的になるはずです。そのときにビザ株を拾えれば、次の景気低迷時までのかなり長い間で安心して投資できるはずです。

ちまたでは、ブロックチェーンなどを活用した分散型金融がビザの脅威になるとの指摘もあります。将来的にはそうかもしれませんが、今後数年ではまだ脅威にならないと現時点では考えています。


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