少し前に、米国株のチャートはやや悪い形をしているという話をしました。
それから株価は特に大きな下落もなく1週間ほど経ちましたが、まだチャートは好転していない気がします。
景気後退中に見られるような大きな下落が起こるようには見えませんが、9月から10月頭までは季節的にも米国株は調子を崩しやすい時期だと言われているので、ちょっと注意して見ておこうと思います。
この記事のポイント
- 1週間前に米国株のチャートに少し不穏な形が見られると言ったが、現時点でも続いている。
- 恐怖指数とも呼ばれるVIXは9月中旬から10月上旬にかけて上昇しやすい傾向があり、10月上旬までに株価は荒れて下落するかもしれない点には注意。
小型株のチャート
さて、前回の記事では米国の小型株ラッセル2000のチャートの形が悪いといいました。
下図が1週間前のチャートです。
それからしばらく時間が経ちましたが、現時点のチャート(下図)はほとんど変わっておらず悪い形は続いているように見えます。
相場が悪くなる時には、小型株などから資金が抜けるといいます。
なので、小型株のほうがS&P500よりも先に悪化することが多いのですが、その小型株に上図のような不穏な動きが出ているのは、嫌な感じです。
VVIX/VIXについて
前回の記事でもう一つ触れたVVIX/VIXについても、状況は改善していないようです。
VVIX/VIX(上図の水色線)という指標が下落すると米国株は下落しやすくなるのですが、やはり最近のVVIX/VIXは下落トレンドに入っているように見えます。
加えて、これから10月上旬まではVIXが上がりやすい時期と言われています。
VIXがこれから10月上旬まで上昇しやすいということは、VVIX/VIXは低下しやすくなることを意味します。
そうなれば、VVIX/VIXの低下と連動しやすい米国株も低下してしまうのではないかと推論したくなります。
さて、ここでは1週間ほど前に見てきた米国株のチャートの不穏な空気がまだ続いているという話をしてきました。
さらに、VIXについては9月中旬から10月上旬にかけて上昇しやすい傾向があるため、ひょっとするとこれから株価の乱高下が激しくなる恐れもあります。
今のところ、景気後退前の起こるような大きな下落につながるような気配はありませんが、10月にかけて引き続き様子を見ていきたいと思います。