私はこの2年くらいずっと米国株は割高だと言ってきました.
今も米国株がまだ割高なのは確かですが、2021年に比べるとその割高感は薄れているようです。
この記事のポイント
- FactSetの発表では、S&P500の予想PER(割高度)は2020年第2四半期以来はじめて過去5年平均を下回った。
- コロナ流行後から米国株は割高だったが、少しずつ解消されつつある。
過去5年間の平均よりも割安になった米国株
株を投資するときには、できるだけ割高な時期を避けるようにしています。
どんなに米国企業の利益が伸びていると言っても、割高な状態で株を購入してしまったら、株の含み益が生まれるまでに時間がかかってしまうからです。
この2年間の米国株は割高だなと思っていたのですが、先週Factsetから面白いデータが発表されました。
最近の予想PER(割高度)を調べたところ、米国株S&P500の予想PERは2020年第2四半期以来はじめて過去5年平均を下回ったようです。
上のグラフはS&P500の予想PER(割高度)をグラフ化したものですが、久々に5年平均(緑色の線)を下回ったことがわかります。
2020年や2021年のときに感じた割高感は、わずかに薄れてきたようです。
それでも米国株はまだ割高
過去5年平均よりも割安になったからと言っても、まだ米国株はやや割高だと思います。
2020年と2021年が過去5年間の平均値を押し上げてしまっているので、それを下回っただけではまだ割安とは言えません。
過去10年のS&P500の予想PERの平均は16.7、過去20年平均は15.5なので、このあたりまで下がるならS&P500は今よりも約10-15%ほど下落してもおかしくないようです。
買いタイミングについて
ここまで2022年のS&P500はまだ高いものの、前年までの割高感が薄れてきたという話をしました。
予想PERが低くなってきたからと言って、買い時が来たと判断してよいかはまだ分かりません。
よく言われるように「割安な株」と「これから上昇する株」はイコールではないので米国株がまだ下がる恐れもあり、先程も言ったように10-15%の下げもあるかも知れません。
私の場合は株を買うタイミングを判断するのは得意ではないほうなので、タイミングを読まずに「安くなってきたと思ったら買い、上がるまでじっと待つ」という作戦をよく取ります。
先週いくつかの銘柄を長期投資で少しだけ買いましたが、このときも同じ作戦で動いています。
ちなみに、昨日の記事でも書いたように、米国株は不況の前兆の逆イールド現象が発生してから数か月して株価はピークをつける傾向があります。
今回もその傾向が続いてくれるなら、今後どこかで逆イールド現象が起こった後、しばらく米国株が上昇してピークをつける可能性はあります。
米国株は1月から下落が続いていますが、このまま景気後退の下落に向かうことなく、どこかでもう1度反発してくれるとありがたいです。
もともと長期投資で買った銘柄だとしても、早めに上昇して含み益が出てくれるなら精神的に楽になれるはずです。