アメリカの消費者がアメリカ経済がとても好調だと感じているようです。
ミシガン大学が毎月調査している消費者景気指数では、3ヶ月連続で改善しています。予想は下回ったものの、かなり高水準をキープしています。
消費者の景況感は3ヶ月連続で改善
ミシガン大学が発表した2019年11月の消費者信頼感指数(速報値)の結果を振り返ってみましょう。予想は下回ったものの、それでも前月よりも改善し、消費者が感じている景気はこれで三ヶ月連続上向きました。
- 予想:95.9
- 結果:予想を下回る95.7(ただし、前月の確報値95.5を上回る)
直近2年間のグラフを見ると、以下のようになっています。
上のグラフを見ていると、直近3ヶ月は確かに上向いているのですが、そこまで景気が良いといえる状況かは少し分かりにくいですね。
もう少し長期間のデータでミシガン大学消費者信頼感指数を見てみましょう。
この長期のグラフを見ると、最近の景況感指数は高い位置でキープできていることはわかります。
また同時に感じるのは、アメリカは景気後退までまだまだ程遠いなということです。アメリカの景気全体が低迷しているときにはミシガン大学の消費者信頼感指数は60-70前半だったのですが、今や安定の90をキープしています。
60-70台に落ち込むには1年かかる
「賃金低下や失業率が下がって消費者の景気が悪くなり始めたら、消費者の信頼感指数も急速に悪化して景気後退までは早いのでは?」とも思って2007年のデータを見たのですが、90台をキープしている景況指数が70台に落ち込むまでに、1年弱かかっています。
2007年1月のミシガン大学消費者信頼感指数は96.9、それから景気後退入りする2007年12月に75.5なるまで急速な減速ではなく、むしろゆるやかに落ちていっています。なので2007年と同じペースでこれから消費者信頼感指数が落ち込むとしても、1年弱の時間がかかりそうです。
やっぱり景気後退はあるとしても2020年夏以降だと思います。既に景気後退に備えて国債などを保有している私は、かなり退屈な相場を過ごさなけれなならなくなりましたが、これからは我慢の時間です。