早いもので、まもなく1月も終わりが近づいています。
アメリカ経済の1月の経済指標の発表は2月以降に本格化しますが、どうも1月もアメリカ経済は好調だった様子が見え隠れしています。
この記事のポイント
- アトランタ連銀のGDP成長率モデル(GDP Now)は、1-3月にアメリカのGDP成長率が前期比年率3.0%になると言っている。
- 1月のリアルタイムな消費データを見てみると、1月の消費は好調が続いていることを示している。
- 求人件数こそじわりと減っているが、目立った失業者の増加は見られない。
1月もアメリカ経済の順調な景気拡大が続く
数日前に発表されたアメリカの10-12月期の経済成長率は、予想を大きく上回って好調でした。
>>強かった2023年のアメリカ経済と背景にある米政府の存在
この発表とほぼ同時期に、アトランタ連銀から1-3月のアメリカの経済成長率予想(GDP Now)が公開されましたが、こちらも前期比+3.0%とかなり好調な見通しとなっています。
1月もアメリカは景気が良いなとある程度感じていましたが、こうして実質+3.0%成長の見通しという高い成長率を見ると、アメリカの景気後退はまだまだ遠いのかなと感じます。
消費は堅調で雇用も崩れず
せっかくなので、アメリカ経済のどのあたりに好調さを感じるのかというと、消費と雇用です。
まず、消費についてですが、アメリカの経済分析局がクレジットカードの使用量から消費を推定したデータを見てみると、どうもこの1月の消費は調子が良かったようです。
一方で、雇用については、Indeedの求人件数はじりじりと減っているので、弱まっていることはたしかです。
しかし、毎週の新規失業保険申請件数は増えるどころか、昨年からの低下傾向が続いています。雇用はまだ底堅い印象です。
というわけで、アメリカの消費も雇用も特に崩れているような気配は感じられません。
今週からは大企業の決算に加えて、FOMCや1月のアメリカの雇用統計があって重要なイベントが目白押しですが、一部の業界を除けば「アメリカ経済全体は順調な景気拡大が続いてる」という話が多くなると思われます。