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2月のアメリカ消費者物価、40年ぶりの伸びを記録。

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2022年2月のアメリカの消費者物価の発表がありましたが、結果は予想どおり良くなかったと思います。

2月は今ほど原油などの商品価格も上がっていなかったのですが、それでもアメリカの物価は大きく上昇しています。

昨日の記事でも書きましたが、これから原油や小麦などの商品価格の上昇を受けて物価が上がると思われるので、2022年のアメリカの物価はかなり高い状態で高止まりすると思われます。

この記事のポイント

  • 2月もアメリカは物価が上昇し、前年比7.9%にまで上昇した。
  • 2021年末はオミクロン株の流行の影響を受けて、物価の上昇ペースは落ち着いていたが1月と2月は再びインフレが加速している。
  • 今後はロシアとウクライナの戦争で商品価格が上昇した影響と、2021年からの住宅価格上昇を受けた家賃上昇でアメリカのインフレはしばらく続く。

40年ぶりの大幅上昇


2月のアメリカの消費者物価ですが、前年比7.9%で40年ぶり大きな伸びを見せています。

  • 前年比:7.9%(予想7.9%)
  • 前月比:0.8%(予想0.8%)

ついこの前に7%を超えたという記事を書いた気がするのですが、そうこうしている間に8%目前まで迫ってきました。

>>アメリカの消費者物価、39年ぶりに前年比7%へ(2021年1月13日の記事)

直近の物価の伸びの勢いを確認するために、前月比の傾向を見ておきたいのですが、前月比0.8%というのもかなりの大きな伸びでした。

前月比0.8%とは、年率に換算すると約10%です。このペースで物価が上昇すると、消費者物価が10%になるペースで伸びているようです。

下で毎月の物価の伸び(年率)をグラフ化してみましたが、最近はアメリカのインフレの伸びが再加速しているように見えます。

再加速の要因はオミクロン株の収束


2月でアメリカのインフレ率が再加速した要因ですが、私は新型コロナウイルス(オミクロン株)が収束したことにある気がしています。

少し前から新型コロナウイルスが流行すると、物価の伸びが一時的に抑えられる現象が見られていました。

1月や2月に消費者の伸びが再加速している原因は、オミクロン株の流行で抑え込まれていた物価の伸びが再び顔だしてきたからだと思います。

今後もアメリカの物価はしばらく伸びる


今後のアメリカの物価ですが、私はまだ数ヶ月上昇すると思います。

  • 2021年末はオミクロン株で物価の伸びが抑えられていたが、それがなくなった。
  • ウクライナ情勢でさまざまなモノの値段が上昇した影響が、時間をかけてアメリカの物価を押し上げる。

昨日の記事でも書いたようにウクライナで上昇した商品の価格の中でには、小麦のように時間をかけて半年ほど遅れてアメリカの物価を押し上げる要因になるものがあります。

また2022年半ばから後半にかけては2021年に上昇した住宅価格の影響を受けて、家賃(みなし家賃も含む)が上昇する予定なので、アメリカの物価はかなり高いレベルで高止まりすると思います。

>>【詳細記事】2022年もアメリカの物価の高止まりが続く理由。

今年のどこかでピークをつけると思っているのですが、それでも2022年末は7-8%くらいの高い状態が続いても不思議ではないです。

少し前まで2022年末は4-5%程度のインフレに落ち着くかと思ったのですが、最近の原油高などの状況を見るとそれを期待しないほうが良さそうです。

これほど高いインフレが続くとやはりアメリカの景気が心配です。今はまだ大丈夫ですが、早ければ2022年の第4四半期あたりから景気後退の影がちらつくと思います。


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