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ターニングポイントを迎えた米長期金利

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アメリカの長期金利は、米国株に投資をする上でとても大事なものです。

(少し雑な言い方にはなりますが)長期金利が下がれば株価は上がりやすくなり、長期金利が上昇すれば株価が下がりやすくなります。

先日、アメリカの長期金利が上がっているという話をしました。

それから10日と経っていないのですが、長期金利は私がターニングポイントだと思っているところまで上昇を続けたようです。

これから長期金利がさらに上昇するのか、それとも下落するのかで今後の投資が変わるので、注意して見てみたいと思います。

この記事のポイント

  • アメリカの長期金利は40年間下落を続けてきた。この恩恵を受けて米国株は上昇をしてきた。
  • しかし、2021年後半から長期金利は上昇を続けており、今はこの40年間続いたトレンドを打ち破るかどうかのターニングポイントに差しかかっている。
  • 長期金利が低下に転じるなら、ゴールドの投資の機会になる。しかし、長期金利の上昇が続くなら、あらゆる投資に苦境が訪れる。

先にお断りしておくと、この記事は「以下の記事で說明したアメリカの長期金利のターニングポイントが訪れた」という点以外に新しい情報はありません。

>>上昇が続く2022年アメリカの長期金利(22年3月15日の記事)

既に上の記事を読んでいる人にとってはこれ以上を読んでも新たな発見はないので、ここでページを閉じて他のことをして有意義な時間を過ごしてください。

以下では上の記事を読んでない人向けに、サラッと現状をおさらいしておきます。

40年間続いてきた下落トレンド

アメリカは1980年代から約40年間も長期金利が下がり続ける流れがありました。

冒頭でもお話したように長期金利の上昇は株価にとってはプラスなので、この40年間は(ITバブルやリーマンショックなどもありましたが総じて言えば)米国株に投資しやすい環境が続いていたことになります。

しかし、ひょっとするとこの流れが今年終わるかも知れないという転換点を迎えています。

個人的な考え


私の個人の予想では、40年間続いた長期金利の下落トレンドはまだハッキリと終わったとは言えない状況にあると思います。

今はまさに長期金利の下落トレンドが終わるかどうかの瀬戸際まで上昇していますが、ここがピークで再び長期金利が下がる可能性もまだ十分にあります。

これから長期金利が下がる要因としては、アメリカをはじめ世界の国々で景気の低迷です。

通常なら景気低迷時には長期国債が買われる動きがあるので、投資家が景気後退に備える動きが本格化すれば長期金利は下がると思います。

>>IMF、世界成長率予想を下方修正へ-景気後退リスク抱える国は増加(ブルームバーグ)

もちろん、投資家がアメリカのインフレへの警戒感を増して、米ドルで支払われる利回りを持つ米国債を大きく売り出すと話は変わります。

その場合は米国債が売られて長期金利が上昇し、40年続いた長期金利の下落トレンドは終わりを迎えることになります。

どちらが起こりうる未来かですが、私よりも賢い投資家が多くいると思われる市場がどう思っているかを参考にしてみます。

10年米国債を買っている投資家の予想インフレ率(ブレークイーブンインフレ)を見てみると、近年は上昇しているものの3%を下回る程度なので、高いインフレ率が長続きするとは見ていないようです。

なので、どちらかと言えば長期金利の下落トレンドはまだ終わっていない確率のほうが高い気がしています。


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