10年ぶりのFRB利下げを打ち消す米中貿易戦争の再燃。

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9月1日からの中国からの輸入品3000億ドル分に対して関税10%をかけるとトランプ大統領が示唆してから、貿易戦争が再び経済の懸念事項にあがっています。

追加関税を示唆するトランプ大統領のツイートはこちら:予想外に短かった休戦。トランプ大統領9月から新たな追加関税を示唆。

トランプ大統領の追加関税のツイートの前日は、10年ぶりにFRBが0.25%の小幅な利下げを実施しましたが、その利下げの効果を打ち消しかねないほど、投資家の心理が冷え込んでいます。

8月1日はFRB利下げを受けてプラス圏内で動いていた株式市場を3%ほど下落させて大幅安で終えさせ、米10年国債の利回りは週間で7年ぶりの大幅安を記録。こうした状況にFRBは次回9月の会合で100%で利下げすると市場が予想するなど、再度利下げの機運が高まっています。

前日のFRB利下げのニュースを受けて大幅高で始まった株式市場を3%下落

まず、真っ先に反応したのは株式市場でした。この反応は誰の目にもわかるほど顕著に、ズドンと3%程下落して、FRB利下げの良いニュースを打ち消しました。

ちなみに、トランプ大統領の追加関税のツイートは株価が高い時に発せられることが多いようで、株価が下がったタイミングで中国への態度を和らげていると伝えているニュースサイトもありました。

米10年債利回りが、週間で7年ぶりの大幅下落

また、債券市場もいっきにリスク回避の動きが進んでいます。10年の米国債が一気に買われて、1週間としての利回りの下げ幅は7年ぶりの大幅下落を記録しました。

これをうけて、逆イールド現象のマイナス幅も大きく変化しています。逆イールドは10年国債利回りから3ヶ月国債利回りを引き算した値が、マイナスになる珍しい現象で、これが起こる不況の前触れと呼ばれています。10年国債利回りが一気に低下したことで、逆イールドのマイナス幅も大きく下げてしまいました。

先日、逆イールド現象が解消されたとの記事を書きました。

参考記事:米経済、1年以内に景気後退へ。逆イールド現象がついに解消。

実際、7月26日には以下のように10年国債と3年国債の利回りの差はプラスに転じていました。

しかし、その後はすぐにマイナスに逆戻りをし、1週間後には中国の輸入品に対する関税を示唆してからは、ご覧のように大幅なマイナス圏内に突入しています。

逆イールドの発生と解消を繰り返しているパターンは、逆イールド解消後に景気後退まで1年ほど持ちこたえた1989年と非常に似ています。はやり、今回の景気後退も2020年に入ってからの可能性が高い気がします。

市場の利下げ期待を一気に高まる

そして、市場は早くもFRBに「利下げのおかわり」を要求しています。

FRBとしては7月の0.25%の政策金利を引き下げで、しばらくは景気の動向を見守りたかったのだと思いますが、市場参加者は9月に100%利下げをすると見込んでいます。そのうちの96.2%が0.25%の利下げ幅、4%弱は0.50%の利下げを予想です。

8月に入ってからまだ1週間ですが、7月までのFRBの利下げ期待一色の展開よりも、少し複雑な状況になっている気がします。


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