最近は円安ドル高が進んでいます。
私は為替をメインに投資しているわけではないので「ドルが何円まで上昇するのか」などの正確な予想はできません。
でも、米国株の投資にそれほど困らない程度のざっくりした認識はあります。今回の円安ドル高は、急上昇するアメリカの政策金利が完全に織り込まれるまで続くと思っています。
「完全に織り込まれた」と言えるには何を見たら良いかですが、逆イールド現象(10年国債利回り-2年国債利回りがマイナスになる現象)が分かりやすい指標になるはずです。
この記事のポイント
- 2022年は円安ドル高が急速に進んでいる。ドル高の要因はアメリカの金融政策。投資家はアメリカの政策金利の引き上げを期待して、ドルが買われている。
- それならば、ドル高は逆イールド現象がピークに達するタイミングでドル安に転換する可能性が高い。
- 現時点では逆イールド現象すら発生していないので、しばらくドル高は続く。
急速に進む円安ドル高
最近はドル高が急速に進んでいます。
2022年がはじまった頃のドル円は115円でしたが、今では123円まで上昇しているようです。(そして、この記事を書いている最中に一時的に125円まで上がったようです。)
米国株に投資している人の中には株価(ドル)は下落しているのに、日本円に直した評価額を見ると2022年の成績がプラスになっている人もいると思います。
私も含め今はドル高の恩恵を受けている状態です。
ドル円はいつまで続くのか
今回のドル円ですが、2022年にアメリカの政策金利が急速に引き上げられることが背景になって、ドル高が進んでいるように思います。
同じ現金なら金利が低い円ではなく、金利が上昇するドルで持ちたいと思う投資家が多いことは想像に難くないです。
それを考えると、今回の円安ドル高は市場は完全に今回の利上げを織り込み終わるまで続くと思っています。
逆イールド現象がピークをつけるタイミングでドル安に
さらっと、「市場が完全に利上げを織り込むまで」と言いましたが、何を見ればそれがわかるでしょうか。
大まかな判断でよければ、「逆イールド現象(長短金利差)がピークをつけたか」を見る方法が使えると思っています。
逆イールド現象とは10年米国債の利回りから2年米国債の利回りを引いた値がマイナスになる現象です。過去のデータを見るとこのマイナスがピークをつけた時には、ドル高からドル安へと転換しています。
逆イールド現象がピークをつけるタイミングでは、市場は既に政策金利の利上げを完全に織り込み終わって、反対に景気後退後の利下げの織り込みが始まると予想されます。
なので、このタイミングで金利上昇を期待したドル高が終わるのだと思います。
ちなみに、2022年3月28日現在では逆イールド現象は発生すらしていません。ということは、まだしばらく円安ドル高が続くのではないかと思っています。
【参考】最新の10年国債利回り-2年国債利回りのグラフはこちらのCNBCのページで確認できます。