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【初心者向け】リスクオフの円高はなぜ起こるのか。

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5ヶ月ぶり、1ドル106円台の円高へ

2019年6月25日、円は5ヶ月ぶりの106円台に突入しました。2018年11月には113円台だったことを考えるとずいぶんと円高になってきました。

最近では米中の貿易だけでなく、米・イランの関係緊迫化も相まって、リスク回避の円高が進んでいます。

ところで、景気後退や国同士の争い事で投資家が投資を控えるリスクオフの流れが加速すると、なぜ円高が進むか疑問に思ったことはないでしょうか。理由はいろいろとあるのかも知れませんが、金利に着目すると比較的すんなりと理解が進みます。

リスクオン時には低金利から高金利の国に資金が移動する

通常、特にリスク要因がなく投資が活発に行われているときは、人々はより高い利回りを求めて金利の高い国に投資します。

FXをやったことがある人なら、このあたりの感覚はよく分かるかも知れません。多くの人が低金利な日本円では保有していてもほとんど金利がつかないので、FXでは中程度の金利のアメリカドルやカナダドルを保有して毎日金利収入を得たり、もっとリスクをとって高金利な新興国通貨で高い金利収入を目指して投資をします。

とってもざっくりしたまとめ方ですが、以下の表の下に記載された金利の低い国々から、金利の高い表の上の国々へ資金が移動することになります。

代表的な国
高金利 トルコ(24.0%)、ブラジル(6.5%)、南ア(6.75%)などの新興国
中程度 アメリカ(2.25-2.5%)、カナダ(1.75%)
低金利 日本(-0.1%)、スイス(-0.75%)

※注意:上記は記事作成時のものです。最新の金利を知りたい場合は、こちらでなどでご確認ください。
政策金利一覧(みんかぶFX)

この時、例えば日本の円は、金利収入を目指して円を売ってドルや南アフリカランドをなど買う流れが起こるので、円安になります。

リスクオフ時には高金利に低金利の国に資金が移動する

そして、景気後退期や国同士の争いが激しくなって投資家が資金を引き上げるリスクオフの流れができると、上の資金の流れが逆回転しはじめます。

先程の例で言えば、金利収入を目指して買っていたドルや南アフリカランドを売って、円を買い戻す動きが加速するので円高になります。


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