2019年10月は明けて早々にアメリカの製造業も非製造業も共に、経営者達が景気に弱気な姿勢を見せていることをが経済統計からわかり、第1週目から4%を超える下落からはじまりました。
それから見ればだいぶ落ち着きを取り戻したように見え、大手の投資銀行もこぞって株に強気な姿勢を発表しています。JPモルガンもゴールドマン・サックスもアメリカの株には比較的に楽観的に見てるようです。
また、私も10月1週目に一時的に株価が下がったからと言って、このままズルズル下がることはないと思いっています。
2020年以降景気後退がないなら株価は最高値を更新するでしょうし、景気後退があるとしてもFRBの利下げと2020年半ばでのトランプ政権の減税の可能性があるのに、2019年7月の株価最高値をピークに景気後退まで向かう気がしないからです。
調整は半分終わったというJPモルガン
10月は1週目低調な相場が終わった時点で、JPモルガンは「今回の調整は既に半分ほど終わった」として、今回の株価の下落は2018年12月に最大で16%下げたような大きな調整にはならないと言います。
今回の調整は半分終了の可能性、昨年12月ほどにならず-JPモルガン(ブルーバーグ)
こうした予想はどうやった正確にできるのか、とても興味があるところなのですが、JPモルガン・チェースのジョン・ノーマンド氏は「全ての指標は共通して、この調整がほぼ半分完了していることを示唆している」と自信ありな感じです。
上昇相場はまだ終わっていないとゴールドマン
さらに、同じ日にゴールドマン・サックスは10年続いたアメリカ相場はまだ終わっていなく、まだ株には魅力があるという見方を示しています。
ゴールドマン、株式の上昇相場終了宣言は尚早-リターンに依然魅力
株価のピークはまだ先か
かくいう私も、まだまだしばらくは株価は上昇すると思っています。2019年10月からの1年間でS&P500が最高値を更新する展開は十分ある気がしています。
- 2020年以降もしばらく景気後退しないなら、最高値は更新される可能性が高い。
- 2020年以降に景気後退するとしても、その前にもう一度株価上昇がありそう。
2020年やそれ以降でも景気後退しないなら、株価は上昇するはずなので何も問題なくS&P500の最高値は1年以内に更新するでしょう。また、景気後退が2020年に起こるとしても、その数ヶ月前に株価がピークをつける可能性は十分あります。
トランプ大統領は2020年秋の大統領選に向けて、絶対に景気を落とせないので、2020年前半から半ばにかけて、景気対策を打ち出してくる可能性が高いです。というよりも、すでにトランプ政権は中間層向けに減税をする準備を進めている報道があります。
米2020年半ばに減税を計画。これからの景気に減税が必要な理由。
FRBの利下げとトランプ政権の減税で株価が支えられ、S&P500が2019年7月につけた最高値3027を更新する可能性は十分にあると思います。また、これらがあるので、景気後退は早くでも2020年後半以降だと思っています。
参考:2020年夏に米景気後退か。ニューヨーク連銀の予測モデルが警告。
早くて2020年後半だとして、おおよそ2019年10月からは約1年弱の期間があります。
過去の景気後退の時期の株価を調べてみると、バラツキは大きいものの平均で景気後退の7ヶ月前に株価がピークをつけます。2019年7月をピークに、2020年後半まで最高値を更新しないでそのまま景気後退する可能性もなくはないですが、それよりももう一度最高値を更新してから景気後退するほうが確率が高そうです。
(A)株価のピーク | (B)景気後退入り | (B)-(A)の期間 |
---|---|---|
1959年7月 | 1960年5月 | 10ヶ月 |
1968年11月 | 1970年1月 | 14ヶ月 |
1973年1月 | 1973年12月 | 11ヶ月 |
1980年2月 | 1980年2月 | 0ヶ月 |
1980年11月 | 1981年8月 | 9ヶ月 |
1990年7月 | 1990年8月 | 1ヶ月 |
2000年3月 | 2001年4月 | 13ヶ月 |
2007年10月 | 2008年1月 | 3ヶ月 |
– | 平均 | 7.6ヶ月 |
なので、個人的には10月1週目から株価が下落したからといって、このまま2019年7月をピークにズルズルと景気後退まで行く展開にはならない気がしています。