シーゲル博士、米金利さらに0.25%の引下げが必要と発言。その理由を考察。

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0.5%の引き下げが必要だったと主張するシーゲル博士

9月18日、アメリカ中央銀行のFRBは0.25%の利下げをする決定をしましたが、反対票を投じたメンバーが3人いました。

そのうちボストン連銀総裁とカンザスシティー連銀総裁の2人は、金利の据え置きを主張。唯一、セントルイス連銀の1人だけが、0.25%の利下げでは足りず、0.5%の利下げをするべきだと主張しています。

9月18日の金利引き下げ決定直後に、アメリカ株の長期投資で有名なジェレミー・シーゲル博士は、「(0.5%の引き下げを主張した)セントルイス連銀の意見に賛成だ。」とコメントしています。

アメリカ経済が四半期連続でマイナス成長に陥る景気後退(リセッション)なるとは思わないが、今回の決定からさらに0.25%引き下げを行わないと重大な景気拡大ペースの減速を招く可能性があるとシーゲル博士は警告しています。

なぜ、さらに0.25%の引き下げが必要なのか

気になるのは、なぜ今回0.25%の利下げでは足りなくて、0.25%必要と考えているかです。

その理由についてもシーゲル博士は一言だけ触れていました。気にかけていたのは、逆イールド現象の解消です。

【解説】12年ぶり発生した景気後退シグナル、逆イールドとは何か。

2019年は長期国債の米10年国債が極端なまでに買われて、歴史的な利回りの低水準が起こっています。

その結果、通常は短期国債のほうが利回りが小さいはずなのに、長期国債がさらにそれを下回るような異常な現象(逆イールド現象)が起こっています。

短期の国債の金利に強く影響する政策金利は9月の0.25%引き下げ後でもまだ1.75-2.00%あり、9月18日時点の米10年国債の利回り1.80%を完全に下回るためには、あと0.25%引き下げる必要があるとシーゲル博士は言います。

逆イールド現象を解消することの意味

さて、0.25%引き下げると逆イールド現象が解消すると言いますが、なぜ早く解消したほうがいいのでしょうか。

12年ぶり発生した景気後退シグナル、逆イールドとは何か。でも、書いたようにそもそも逆イールド現象が発生してしまうと、過去30年は確実に景気後退が起こっているので、今更逆イールド現象を解消したところで、意味はないという声はありますが、なぜ早期に逆イールド現象を解消したほうがいいのかを考えてみます。

多分ですが、逆イールド現象とは「景気の減速する危機に対して、金融政策が後手に回っている危険性」を現していて、だからこそ早く解消をしたほうが良いのだろうと思っています。

長期金利と短期金利を比較すると、長期金利のほうが景気に敏感に反応する特徴があります。

  • 長期金利:実体経済や景気の見通しに敏感な投資家の投資行動に影響受ける
  • 短期金利:投資家の景気見通しよりも遅れて数字に現れる実体経済の統計データ(主に失業率・インフレ率)を元にFRBが判断する政策金利に影響受ける

つまり、投資家がいち早く景気後退の危険を察知して長期金利が下がっているのに、政策金利を引き下げないでそのままにしている場合に逆イールド現象が起きます。

もちろん、市場の投資家のほうが判断が間違っている場合もあるはずですが、今まで過去30年間で逆イールド現象が発生したような状況では投資家の判断のほうが正しかったです。

よって、逆イールド現象はFRBの政策が後手に回っている恐れがあることから、シーゲル博士の言うように逆イールド現象をいち早く解消するために政策金利はあと0.25%は引き下げたほうが良いと思われます。


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