8月が終わりましたので、この1ヶ月の変化を振り返る記事を書いていきたいと思います。
この1ヶ月は前半こそアメリカのインフレ率が鈍化した数字が見られたり、雇用が強い様子が発表されたりと良いニュースが聞かれましたが、ジャクソンホールでのパウエル議長の講演で、株式市場の空気が変わりました。
それまでは楽観的だった株式市場は、再びやや悲観的になっているのを感じます。
2022年は一度このような悲観的な動きが出るとしばらく続く傾向があるので、9月前半の1週間〜2週間はまだ株がズルズルと下がるかも知れないと思っています。
この記事のポイント
- 8月はインフレの伸びの鈍化や、強い雇用が発表された。
- しかし、8月末のジャクソンホールでパウエル議長は金融引き締めの長期化の話をしたことから、株式視投資家は弱気に転じつつある。
- 9月は量的引き締めの拡大が予定されていることもあり、まだまだ米国株を積極的に買いに行くような段階ではなさそう。
インフレに変化の兆しが見られたアメリカ
長らく物価の上昇に苦しんできたアメリカですが、状況は少し変わったようにも思えます。
エネルギー価格の伸びが落ち着いたことで、7月のインフレの伸びは鈍化傾向が見られました。
>>アメリカの消費者物価、予想よりも低い伸び【22年7月CPI】
アメリカの景気が悪化してインフレが鈍化しているのかと思いきや、雇用の伸びが予想を大幅に上回っていたのは印象的でした。
これだけ見れば、インフレが収まる兆候があってまだ景気も強いと思われるので、少し前にパウエル議長が発言していた景気のソフトランディングもあるのかと淡い期待を抱く人もいたかもしれません。
しかし、その淡い期待も8月のジャクソンホールでの講演で様子が変わることになります。
株式投資家が悲観的に変わりはじめたジャクソンホール
ジャクソンホールでは毎年FRB議長が講演をして、その内容に投資家は注目をするのですが、今年パウエル議長が話したないようは「インフレとの戦いはまだ続く、高い金利を続けて景気を冷やさないといけない(需要を抑えないといけない)」という内容でした。
景気を冷やす金融引き締めが長く続くと、株価にも悪影響が出るので、パウエル議長の講演後は毎日のように株価を下げる日が続いています。
私の考えでは、金融引き締めが長引く要因になっているのはいまだに強すぎる雇用(高い賃金上昇率)です。これが解決しないことには、インフレ率2%の世界に戻りませんが、その兆候はまだ見られていないので、たしかにFRBの言う通り、まだまだ長く金融引き締めをする必要があるのだろうと思います。
株式市場が軟調になっているところに加えて、9月には量的引き締め(FRBが買っていた債権の処分、市場からお金を吸い上げる働き)の規模拡大が予定されています。
量的引き締めは6月には始まっていますが、まだ規模は大きくなかったためか、市場に大きな混乱は見られていませんでした。
>>量的引き締めが始まってもまだ話題にならないわけ(22年6月28日記事)
しかし、9月には量的引き締めの規模が倍になるので、いよいよ影響が心配になってきます。
というわけで、FRBがまだ金融引き締めをやめるつもりがないこと、特に量的引き締めが9月から規模が拡大されるので、私はまだ米国株に弱気なままです。
資産状況
最後に、2022年8月31日時点のポートフォリオを公開します。
資産額は$352,623(約4900万円)になっています。2022年になってからのリターンはドルベースでマイナス38%です。
この資産額には米国株の含み益20%分、暗号資産には含み益の55%は税金で取られるものとして除いてます。
税引前の資産額は$396,906(約5500万円)になっています。
2014年からの株資産推移
2014年の株資産の推移はこちらです。2018年9月以降は追加で入金していません。
上の図では直近のリターンが分かりにくいので、2020年以降のリターン(年初来リターン)の推移を拡大すると次のようになります。
上のグラフでは含み益にかかる税金をリターンから除外しているので、リターンは低めに算出されています。
資産構成
保有銘柄
このページの最後に、保有銘柄の一覧表を掲載します。
銘柄 | シンボル | 評価額(ドル) |
---|---|---|
ビットコイン | BTC | 188068 |
米インターネット株ベア | WEBS | 56107 |
ノボノルディスク | NVO | 47213 |
現金 | – | 41241 |
イーサリアム | ETH | 9462 |
マクドナルド | MCD | 4601 |
P&G | PG | 3170 |
コカ・コーラ | KO | 2868 |