6月上旬までは上昇する株価をのんびりと見ていたのですが、6月の半ばにかけて環境に変化が見られました。
主な環境の変化は2つです。1つ目は「FRBの資産増加の伸びが止まったこと」、2つ目は「アメリカで新型コロナウイルスの感染再拡大の傾向が鮮明になったこと」です。
この2つの変化は重要です。
FRBの資金供給は今まで株価上昇の大きな理由の1つでしたが、今はそれを失いました。また、新型コロナウイルスは4月のピークを超えて再拡大したことで、景気の大きな底はまだ来てない恐れも浮上しました。
これに合わせて、私の投資もほんの少しだけリスクを回避するために一部の株を利益確定させて、普段よりも多めに現金を待機させています。
株価が上昇してくれるなら良し、下落して安く買えるチャンスが来るならそれもまた良しというスタンスです。
この記事のポイント
- 6月中旬にFRBの資産増加が止まった。2020年3月以降、FRBから大量な資金が供給されて米国株は上昇してきたが、その力は弱まった。
- 6月中旬から、アメリカで新型コロナウイルスの感染再拡大の傾向が鮮明になった。4月が感染者も景気も最悪期かと思われていたが、感染者は既に4月のピークを超えて上昇を続けている。
- 感染再拡大とともに景気の最悪期が訪れることも想定して、株の一部を利益確定した。
上昇理由を失いつつある米国株
今まで市場を下支えしていたFRBがしれっと、支援の手を緩めていることは6月の大きな変化だと思います。
FRBが債権や国債などの資産を購入して資金を供給している場合、FRBの資産額は増えていくはずですが、6月中旬からFRBの資産額は減少傾向にあります。
以前からFRBや米政府の支援が続く限りは米国株に強気と話をしてきましたが、少し気がかりな変化です。
FRBと米政府の下支えが続く限りは、米国株に強気。
最近は米中の対立に関するニュースが増えていますが、長期投資家として私が注目するのは米中対立ではなくFRBの金融緩和と米政府の景気刺激策です。これから米中対立やウイルス再流行などで株価が下落する局面があると思いますが、これらの一時的な株価の低迷も結局はFRBや政府に支えられて回復すると思っています。
アメリカでの新型コロナウイルス感染再拡大
そして、もう一つ大きな気がかりな変化がアメリカには起こっていると思っています。
4月後半以降に経済活動を再開した州で、新型コロナウイルスの感染再拡大の兆候が見られます。アメリカ全土での感染者数の推移を見ても、既に4月のピーク時を上回っています。
上のグラフの陽性率(青線)を見ても6月の中旬以降に上昇傾向が見られるので、検査数を増やしたから感染者数が増えたように見えるのではなく、実際に感染者は増えているのだと思います。
今まで4月がアメリカでの感染と景気の最悪期かと思われていましたが、最悪期はまだこれから訪れるのかも知れません。そうなると米経済は少し厄介なことになります。
米国株保有比率を引き下げ
アメリカの新型コロナウイルスの感染再拡大の傾向がはっきりと見えるまでは、私も景気の最悪期は4月だと思っていたので、株に強気な姿勢でいました。
数年後の株高に乗るために、短期の下落に耐えて資産を積み上げる。
景気が本格的に回復する2022年まで株価はこれ以上の上昇余地は限られる恐れがありますが、この間に下落しても耐えながら株を積み上げていけば、本格的に景気回復したときの株高の恩恵に授かれると考えています。
今でも長期的には米国株に強気ですが、新型コロナウイルスの最悪期がこれからアメリカで訪れるなら、今後株価が下げる局面もあると思っています。
6月には全体の資産の5%程度の株を利益確定させて、一時的な下落にも備えました。株の下落は来ないことが一番ですが、来たとしても対処できるように株以外の余裕資金を普段より多めにしています。
また、おそらくFRBは新型コロナウイルスの再拡大で景気が低迷した場合の次の手も準備しているはずで、株が下落してもすぐにFRBの一手で株価が急回復することも考えられます。
また、ワクチン開発で良いニュースがあれば、株価が一気に上昇する可能性もあります。
株の下落がきても、正直あまり安値で買える気はしないので、今月の売却規模はかなり控えめにしています。安値で買えるチャンスが来たら幸運だったと考えることにします。
6月30日時点の保有資産
毎月の振り返りの記事の最後に、月末の保有資産の状況を書き残しておきます。
2020年6月30日時点の資産額は294,925ドルで、3187万円でした。(株は20%、ビットコインは55%分の売却益に対する税金がかかることを考慮して資産額を計算しています。)
20年6月末の資産構成
2014年からの資産推移額
銘柄 | シンボル | 評価額($) |
---|---|---|
ビットコイン | BTCUSD | 90096 |
iShareゴールドトラスト | IAU | 51285 |
ノボノルディスク | NVO | 34063 |
米ドル | USD | 27047 |
アマゾン | AMZN | 13672 |
マイクロソフト | MSFT | 9298 |
マクドナルド | MCD | 7924 |
マスターカード | MA | 7644 |
アルファベット | GOOGL | 7164 |
ビザ | V | 7082 |
ジョンソン&ジョンソン | JNJ | 6572 |
アドビ | ADBE | 6475 |
ウォルト・ディズニー | DIS | 6164 |
ネットフリックス | NFLX | 4121 |
ペイコム | PAYC | 3126 |
P&G | PG | 2911 |
ウォルマート | WMT | 2406 |
リフト | LYFT | 2296 |
コカ・コーラ | KO | 2233 |
3M | MMM | 2131 |
アメリカンエキスプレス | AXP | 955 |
ウェルスファーゴ | WFC | 261 |