コンテンツへスキップ

【2019年6月振り返り】大きく動いた経済と金融の局面

  • by

6月の出来事振り返り

今月は色々とありました。この記事を書くために、1ヶ月間の記事を読み返しましたが、「これが本当にたった一ヶ月前の出来事だったのか」と思ってしまうほど、今月は金融と経済の世界が大きく動きました。

前月の2019年5月は米中貿易戦争が加熱して、2つの国の経済だけでなく、広く世界の景気が後退するのではないかと思われ株価は大幅に下落していました。

そして迎えた2019年6月。今月は2つの大きな出来事がありました。1つ目は、アメリカ中央銀行のFRBが貿易戦争の状況によっては景気下支えのための金利引き下げに応じる姿勢を見せたこと。2つ目は、米中首脳会談で加熱が続いた貿易戦争に歯止めがかかったことです。

FRBのメッセージで市場は急回復

まず、株式市場に大きな影響を与えたのは、6月4日と5日のセントルイス連銀とFRB議長の市場に利下げを意識させるメッセージでした。特に、FRBパウエル議長が貿易戦争を注意深く見守り、状況に応じで適切に対処するとのメッセージは市場に大きなインパクトを与えました。

FRBパウエル議長「米中央銀行は経済拡大のために適切に対処する」

以下のグラフは6月のS&P500のリターンを示していますが、株式市場が急回復を見せたのは、6月1週目のFRBの発言からでした。

S&P500は一月で7%超えの上昇を見せて歴代最高値を更新し、私の銘柄もS&P500には及ばなかったものの、かなりの6.5%の大幅上昇で終えました。

ポートフォリオ 2019年5月 2019年6月 2019年年初来
YUTA -6.69% +6.53% +21.04%
市場平均(S&P500) -6.35% +7.05% +18.54%

参考記事:S&P500歴代最高値を更新。先月の売却をちょっと後悔しました。

6月のFRBの会合(FOMC)では、利下げこそ行わなかったものの、前回の経済に強気だったFOMCから一変して、今後の利下げの可能性にも含みをもたせる内容になっています。

FRBは金利は据え置き、19年は金利不変予想も声明で利下げをにじませる。

米中貿易戦争、一時休戦へ

そして、6月の2つ目の大きな出来事は米中貿易戦争の一時休戦です。これ以上、米中は関税をかけ合わず、今後も合意を目指して協議が続けられることとなりました。

またアメリカ政府は、アメリカ企業がフェーウェイへ部品を販売することを解禁させる発言も飛び出したことから、事態は急速に収束の方向に向かっているように思えます。世界経済の減速リスクは後退すると思われます。

「関税は引き上げない」米中首脳会談後のトランプ大統領が明言。

今後の注目ポイント

さて、最大の争点だった米中首脳会談が無事に通過しました。次に注目するのはこれらの3点です。

  • 1. 年内の米国金利の利下げは市場の予想通り3回行われるのか。
  • 2. 米中貿易戦争の加熱化が止まった状態でも、世界の景気後退局面は来ないのか。
  • 3. 逆イールドカーブは解消されてしまうのか。

まず1点目のアメリカの金利についてですが、米中貿易戦争が一旦落ち着いたので、FRBが利下げを判断するような差し迫った状況ではなくなったようにも思います。市場は7月、9月、12月の年内3回の利下げを想定して株価が上がっていましたが、FRBが利下げをしないと宣言した場合には7月にも株価の調整局面があるかも知れません。調整といえばきこえは良いですが、要は下落です。

2点目については、モルガン・スタンレーがよく主張してる内容ですが、米中貿易戦争がなくとも世界やアメリカの経済は下降始めているとの指摘があります。確かに、消費者物価指数をみても2018年後半から低調になり2%を下回るなど下降傾向が見られます。また、世界を見渡せば米中貿易戦争加熱前からヨーロッパやオーストラリアで芳しくない経済指標が出ていて不穏な空気が漂います。

3点目は景気後退局面の前触れと言われている逆イールドカーブの現象ですが、既にピークをつけて解消される動きを見せています。逆イールドカーブは発生して、解消されてから数ヶ月から1年で景気後退局面がやってくると言われています。間もなく、グラフを見る限り、その解消の時期が迫ってきているように見えます。

参考記事:ついに逆イールド解消か。景気後退の足音が忍びよる。

債券ETFの新規購入

さて、今月はアメリカの投資適格債券ETF(BND)を新規購入しました。2019年から株の新規購入を控えて現金を増やしていたのですが、現金で待機させていても何も生み出さないので、株式の下落局面にも強い債券ETFを現金の一部で実験的に投資しています。

【投資戦略】株価下落局面に備えた債券ETFの銘柄候補。

私にとってはじめてのETF購入でしたが、新しい事の勉強はいつでも新鮮で面白いですね。久々にワクワクする感じを受けました。

2019年6月末時点の保有銘柄

最後に、6月末の資産状況をメモしておきます。先月売却して大きく保有額を下げましたが、今月は成績が良かったため盛り返しています。

シンボル 株数 評価額($) 損益(%)
NVO 512 26132.48 39.20
MA 74 19575.22 233.52
AMZN 10 18936.30 277.53
DIS 103 14382.92 47.24
SBUX 162 13580.46 53.49
V 62 10760.10 151.86
BND 125 10383.75 0.40
FB 42 8106.00 64.73
SQ 106 7688.18 24.17
XOM 90 6896.70 -12.17
MCD 32 6645.12 118.31
GOOGL 6 6496.80 52.97
UNP 36 6087.96 79.88
MDB 38 5779.42 93.01
JNJ 34 4735.52 51.83
AZPN 37 4598.36 178.78
MO 97 4592.95 -17.67
NKE 54 4533.30 35.76
ADBE 15 4419.75 85.03
GOOG 4 4323.64 96.59
CRM 28 4248.44 56.70
NFLX 10 3673.20 -11.21
BLK 7 3285.10 24.17
UL 48 2974.56 56.32
AAPL 14 2770.88 95.26
PG 25 2741.25 33.46
SHAK 36 2599.20 78.32
NOC 8 2584.88 70.59
BA 7 2548.07 215.11
KO 50 2546.00 27.54
MMM 14 2426.76 32.61
WMT 20 2209.80 37.40
ACN 11 2032.47 37.29
TIF 20 1872.80 48.04
MANH 27 1871.91 17.61
ABBV 22 1599.84 8.72
BTI 43 1499.41 -41.08
AXP 10 1234.40 40.42
WFC 10 473.20 8.97
GPRO 33 180.18 -90.47
HABT 15 157.35 -56.92

2014年からの株資産推移


本ブログからのお願い

この記事は、読者が自由に記事の金額が決められるPay What You Want方式をとっています。

「役にたった」「面白かった」など、何かしら価値を感じた場合は、YUTA'S INVESTMENT TICKETをクリックして、価値に見合った金額をお支払い下さい。

価値がないと思った場合には、お支払いは不要です。同じ記事を読み返して、新しい気づきがあった場合には、1人で何回クリックしても問題ありません。