膨らんだマネーが資産を押し上げた2010年代。

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2010年代は変化の激しい時代でした。

スマートフォンやSNSが流行って、ネットのつながる時間が劇的に伸びました。権威ある人の発言と同じくらい、ユーザの口コミが大事な判断基準になり、ユーザがものを買う時の行動パターンも変わったと聞きます。

企業を見れば、世界的にアップル・アマゾン・Google・フェイスブックがめざましい躍進をするなど、2010年代以前とは違った景色が見られました。

2010年の変化を掘り下げていけば、どのテーマでも話足りないのですが、ここでは投資ブログらしく資産の話に限定して、2010年代を振り返りたいと思います。

2010年代は一言でいうと、「膨らんだお金が資産価格を押し上げた時代」でした。

この記事のポイント

  • 2010年代のアメリカは株も国債も絶好調の時代だった。株は年率13%、国債は年率7%で資産が増えた。
  • 好調の要因は、中央銀行。低金利にして国債を購入し、市場のマネーが膨れ上がった結果、資産が買われた。
  • ただし、中央銀行による効果も効果が薄れてきている。また、低金利を理由にアメリカ企業の社債が歴史的な高水準にまで膨らんで、リスクとして認識され始めた。

絶好調だった2010年代の米国株と米国債

2010年代のアメリカは、株を買っても、国債を買っても大きなリターンを得られた時代でした。

この10年間のリターンは株が年率13%、国債は年率7%とかなりの良いリターンを上げていることが分かります。

2010年の年初に10,000ドルを投資した場合、株なら30,000ドル超え、国債でも約20,000ドルに資産を増やせたことになります。

こんなに順調だった時代は、あまり例がありません。2000年代がITバブル崩壊に始まり、リーマンショックに終わった荒れに荒れた時代だったのに比べて、対照的な展開になりました。

株と国債の好調を支えたのは、中央銀行

2010年の株と国債の好調を支えたのは、中央銀行です。リーマンショックから経済を復活させるために、世界中の中央銀行が低金利を導入して、国債を大量購入して市場にお金を投入しました。

意図時に膨らませたマネーで、株などの資産が買われました。

2010年代の出来事

  • リーマンショックからの景気回復のために、中央銀行は金利を下げ、お金を大量に市場に供給した。
  • 膨れ上がったお金で、株も国債も買われた時代だった。米国株は年率13%、米国債は年率7%で上昇した。
  • 国債が買われすぎて、日本と欧州であらゆる国債の利回りがマイナスになる現象まで起こった。
  • 大量のお金が市場に投入されて、インフレを心配する声が当初あった。でも、お金は主に金融市場を巡っただけで、実態の経済とは別だった。
  • 株・債権を保有する資産家を富は増やした。でも、一般市民の財布はそれほど温められなかった。
  • 格差の広がりから、自国主義な政治が英米で見られるようになった。のちに、米中の貿易の対立やブレグジットの政治と経済の混乱を生んだ。

近年見えてきた問題

ただし、順風満帆だった2010年代にも、少しずつ問題が見えてきています。

1つ目は、この時代を支えてきた金融政策の効果が薄れていること、2つ目は低金利を背景にアメリカの企業が社債を歴史的な高水準にまで増やしていることです。

  • 中央銀行の景気押し上げ効果が薄れた。日欧の効果は既にかなり弱く、アメリカでも株価は上がっても、経済指標が改善してない。
  • 米企業の債務は過去最高水準(GDP比70%超え)に膨らんだ。低金利で企業がお金を借りやすくなったことに加えて、保険・年金など安定した収入が欲しい機関投資家が、低金利の国債に代わる利回りを求めて社債の購入を進めたため。

まとめ

中央銀行が市場に大量にマネーを供給したため、2010年代は何かしら投資していれば、儲かる時代でした。

問題は、意図的に作られた株高がいつ終わるのか、終わる時には株価が緩やかな動きになって値動きが止まるのか、それとも大きな下落のショックを伴うのかです。

私を含めて、市場はこれらの答えをまだ掴めていないようです。個人的には、近年見えてきた問題から「意図的に作られた株高の時代」が終盤に差しかかってきた印象はあります。

そして次なる時代について、「インフレが加速して、株も債権も下落する」と予想する投資家の声が多いです。バイロン・ウィーン、ジョー・ザイドル、ガンドラック、レイ・ダリオなど著名な投資家が、次の時代でインフレが進むリスクがあると警告を鳴らしています。

2020年に起こるとは思わないが、いつか金利が上昇すると心配するのは正しい。債券と株は厳しい時代になる。
(ブラック・ストーン、バイロン・ウィーン氏)

私もすぐにインフレが起こるとは思っていません。しかし、次の時代の姿がまだぼんやりとしか見えていない以上、警戒はしておいたほうが良さそうです。

もしも、インフレの時代に本当に突入した際には、金や商品(コモディティ)を買うことも検討に入れたほうが良いかもしれません。こちらに解説記事を書いていますので、あわせてご覧ください。


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