この記事では、決算発表後に株価が大きく下がったスナップについて触れたいと思います。
この企業を有望だと思って注目しているわけではありません。
広告モデルで稼いでいるスナップのような企業は、景気が悪くなると業績にいち早く表れるので、サラッとだけでも良いので景気悪化の兆候があるかを確認したいと思ったからです。
スナップは他のインターネット広告企業の中でも決算発表が早いので、ここで注目しておきたいと思います。
この記事のポイント
- スナップの4-6月期の業績は良くなかったが、大きく売られるような悪い数字ではなかった。
- 衝撃が走ったのは7月の売上が前年ゼロ成長にとどまっていると言う点。アナリストは7-9月期で売上前年比+18%を予想していた。
- この低迷が景気悪化によるものなら、他のインターネット広告企業の決算でも業績見通しが悪化する。今後の決算動向に注目があつまる。
7月に予想以上の売上低迷に直面するスナップ
SNSのスナップチャットを提供するスナップの4-6月期決算が発表されました。
- 調整後一株利益:マイナス$0.02(予想マイナス$0.03)
- 売上:1.11B(予想1.13B)、前年比13%
一株利益と売上はそれほど悪くありませんでした。売上がやや予想を下回ったくらいです。
しかし、決算発表後にしばくして株価が急落しているので、何か他に悪い話があるように思います。
何があるのかと思ったら、比較的すぐに見つかりました。
7-9月期の業績見通しを発表しなくなった代わりに、7月の業績についてコメントがあったのですが、売上は前年とほぼ同じ程度にとどまっていると言います。7-9月期に前年比+18%で伸びていると思っていたアナリストの予想を大きく下回っています。
これでは株価が大きく下がっても仕方ありません。
広告業界全体の低迷か
「4-6期の業績はそこまで悪くなかった、しかし7-9月期になって急激に売上が減っている」
スナップに投資していなければ、この決算発表で記憶しておくべきことはこれで十分だと思います。問題はこれがスナップ1社だけの問題なのか、それともその他の企業にも見られる問題なのかです。
他の企業に見られる問題なら、他の広告モデルの企業の決算(業績見通し)にも悪い兆しが出ているはずです。それは恐らく「景気が悪くなってきたから広告費を削って、利益を確保しよう」と考えている企業が世の中に多いことを意味します。
もしも、広告業界全体に低迷が広がっているなら広告モデルの企業にはメタプラットフォームズ(旧フェイスブック)、アルファベット(グーグル)など大企業にも影響が出ている恐れがあるので、S&P500への影響も心配されます。
景気後退が近づいているかどうかを知るために4-6月期の決算では小売企業は注目を浴びた時期がありましたが、今はインターネット広告に注目が集まっているように感じます。