今度もしもインド株がさらに下がることがあれば、インド株を買っていきたいと思っています。
コロナの不況で沈んだ反動で2021年は世界中で景気が良くなると言われていますが、インドの景気は多くの予想よりも弱く、株価も下がる可能性のほうが高いと私は考えているからです。
インドでコロナの感染が急拡大している上に、世界第2位の人口の13億人に対してワクチン接種をするのは簡単なことではないので、現時点で予想されている今年のインドの+12.5%成長はかなりハードルが高いはずです。
予想よりも景気が低迷するなら株価も下がるはずです。そのような展開になれば長期保有を見越して買っても良いかと思っています。
この記事のポイント
- 2021年のインドのGDP成長率は前年比12.5%が予想されているが、この達成は困難だと思っている。
- インドの新型コロナウイルスは感染が急拡大している上に、13億人にワクチンを摂取するのは、かなりの月日を要する。そのような状況で消費は活発化しないと考えられる。
- 予想以上に景気が低迷することがわかれば、株価は下落する。しかし、いずれコロナは収束するので、この下落では株を買っても良い。
急拡大しているインドの新規感染者数
アメリカの経済の動きばかり見ていると、コロナは既に過去のモノになっていますが、世界ではまだ感染拡大が続いている国が多くあります。
今、一番のホットスポットになってしまっているのはインドです。
インドの感染者数は連日10万人を超えて、世界で一番多いです。また、インドでの新規感染者数は上向きのきれいな曲線を描いて増加を続けていて、収束する気配がまったく見られません。
今のところコロナと戦う最大の武器となっているワクチンも、人口が13億人もいると、集団免疫を獲得すると言われている75%まで接種を広めるには相当の時間がかかります。
まもなくワクチンの接種率が30%に迫るアメリカと比較しても、大きく差が開いています。
高いハードルとなっているGDP成長率予想
インドの感染状況から推測するに、2021年のインドはまだ感染拡大と収束を繰り返すのでは無いかと考えています。そのような状況では個人消費は予想よりも伸び悩み、大きなGDP成長率も期待が薄くなります。
IMFは、2021年のインドはGDPが+12%成長率と予想していますが、いくら低迷した前年からの成長率とはいえ、私の考えではこの達成は少し難しいと思っています。
景気に合わせて、市場の投資家が今後の企業の利益予想を引き下げれば、株価は下落するはずです。
そして、そのような下落は既に起こっています。インド株のSENSEXは最高値から既に10%ほど下落しています。
まだインド株はいくらか高いですが、株価がさらに下落するようなら、長期投資を見越してインド株を買いに行くのも選択肢としてありだと考えています。
既にコロナは解決できない問題ではなくなったので、この下落は買い場になるはずです。
インドへの長期投資の問題点について
この記事では、インド株について触れていきました。
インドは2021年にどの国と比較しても高い経済成長率が予想されていますが、目の前のコロナの感染拡大は世界で一番深刻です。
こうした状況に既にインド株指数は下げ始めていますが、もう少し下げるような買いを検討しても良いと考えて、投資の機会を伺っています。
インドは人口は中国を抜いて世界一になることから、長期的に実力を発揮すれば高い成長率が見込める有望な投資先だと思います。
近年のインドの問題点は、経済上の問題を抱えすぎて実力を発揮できていないとの見方もあるので、今後数年で高いリターンを求めるのは少し求めすぎかもしれません。
インドが抱えている問題点は、過剰な設備投資、国営銀行を中心に増えている不良債権、せっかくの人口増加を活かしきれていない低い労働参加率と、問題が山積みです。
(※これらの問題については、こちらのみずほ総研の資料で詳しく解説されています)
しかし、長期的にどこかで問題が改善されると思うなら、問題山積の今は「これ以上ない最悪期=買い」なのかも知れません。それほど悲観せずに、有望な長期の投資先の一つとして見ていこうと思っています。