日本だと勢いを感じられないのですが、アメリカでは大変勢いがある企業がいくつかあります。その一つが、roku(ロク)です。
このロクは、少なくとも2年の間、決算で一度も収益・利益ともにアナリスト予想を下回った事がありません。業績だけ見てもかなり好調な企業です。
少し前に2019年第3四半期の決算を発表していますので、ロクがどんな企業なのかにふれながら、直近の決算も内容を振り返ります。
この記事のポイント
- ロクは、ネット番組をテレビで見れるようにする装置でアメリカで高いシェアを誇る企業。
- 近年のロクは装置を売るだけでなく、広告ビジネスを手がけて売上を急拡大させている。
- 前年売上は50%で伸びる中、広告ビジネスは79%で成長を牽引している。
ロクとは
テレビでネットの番組を見るための装置を売る企業が、ロクです。Google ChromeキャストやアマゾンのFireTVを使っている人には、イメージしやすいかもしれません。
ロクの装置をテレビに指すことで、YoutubeやAmazon、ネットフリックスまであらゆる動画がテレビで見れるようになります。アメリカでは、このロクのシェアが頭一つ抜けている存在になっています。
こうしてユーザが獲得できるようなると、もう一つのビジネスが花開いてきます。広告ビジネスです。近年は装置の売上よりも、広告収入が主になってきて、ロクはメディアとしての力をつけつつあります。
売上は50%で急成長中
このロクの2019年の決算で主要な数字を拾っていきます。
- 一株利益:予想-0.25ドルを上回る-0.22ドル。
- 収益:予想257.62Mドルを上回る260.93M。(前年比+50%)
冒頭でもお話しましたが、ロクは毎回収益も利益もアナリスト予想を超えてきます。直近2年間アナリスト予想に一度も下回ったことがありません。
この成長を牽引しているのは、広告ビジネスです。昨年まで拮抗していた広告とプレイヤー装置売上は、完全に広告ビジネスが上回っています。
売上(100万ドル) | 3Q18年 | 3Q19年 | 成長率 |
---|---|---|---|
プラットフォーム収益(広告) | 100.1 | 179.3 | 79% |
プレイヤー収益 | 73.3 | 81.6 | 11% |
総収益 | 173.4 | 260.9 | 50% |
ロクは、テレビデバイスで高いシェアを取ることに成功して、広告ビジネスを広げ、新しいステージに入ったように見えます。