2019年6月9日、レイセオンとユナイテッド・テクノロジーズの合併が正式に発表されました。昨日の時点から、各方面に合併間近のニュースが飛び交っていましたが、これで正式に両社が統合されて新会社ができることになります。
新会社の名前は現時点では、レイセオン・テクノロジーになる予定です。
レイセオンは主にアメリカ政府向けにトマホークなどのミサイルを製造する軍事産業の会社、一方ユナイテッド・テクノロジーズは航空機エンジンやコックピットから飛行機の座席まで製造している航空機の部品メーカーです。
この2社が合併することで売上高は約740億ドル(81兆円)にも登り、ボーイングに次ぐ航空・防衛産業第2位の新会社が誕生することになります。
私はボーイングを長年保有してきましたが、強力なライバル現るといった感じですね。というよりも、もともとレイセオンが魅力的だったので、新会社レイセオン・テクノロジーの株購入もありかなと考えています。
CNBCは第一報を伝えるニュースでは、期待を込めて次のような表現を使っています。
a tie-up that would create a behemoth in the fast-growing defense and aerospace sectors(急成長を続ける防衛航空産業の「ベヒーモス」を生み出す統合だ)
ベヒーモスは旧約聖書の『ヨブ記』に出てくる巨大な獣、モンスターです。ファイナルファンタジーをやったことある人は、どのシリーズでも出てくる人気のあるキャラクターなので、知っている人も多いと思います。この凶悪なモンスターに何度かやられたのも、いい思い出です。
つまり、レイセオンとユナイテッド・テクノロジーズの統合は、業界のビッグモンスターを生み出すと言っているわけですね。合併前にはレイセオン単体のほうが株主にとって旨味がある銘柄なのではないかと思っていましたが、既に合併してしまったのなら、新会社が生み出す製品に期待したいと思います。
新会社には大いに暴れてもらって、業界のベヒーモスになってもらいたいと思います。ただ製造される兵器が大暴れすることのないよう、アメリカ政府にはこれらの製品を抑止力として使ってもらいたいですね。