3000個の人工衛星で世界中にインターネットを。Amazonが進める宇宙開発。

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Amazonは2019年4月に3000個もの人工衛星を地球上に張り巡らせ、全人口の95%をカバーする高速インターネット環境をつくると宣言して話題になりました。

このブログでも、取り上げる回数が多くなるテーマなので、Amazonが発表した人工衛星プロジェクトの内容と、ライバル企業の動向をまとめておきたいと思います。

人工衛星インターネット環境にAmazonが動き出した

Amazonは2019年4月に3236個の人工衛星を地球上に張り巡らせてネットワーク網を作り、世界中の人に高速インターネット環境を提供するプロジェクト(Project Kuiper)を発表しました。

この分野のライバルで一歩進んでいるスペースXがイメージ写真を作っていますが、こんな感じです。


・・・ロゴの存在感が大きすぎて、地球を張り巡らす衛星ネットワーク網がかすんで見えますね。もっといい画像があれば、今後差し替えたいと思います。

さて、私達は当たり前のように使っているインターネットですが、実は世界ではまだ半分ほどの35億人以上の人はインターネットを使えていません。Amazonの人工衛星ネットワークが完成すれば、こうした人達も含めて、世界の95%がインターネットを使えるようになるそうです。

つい先日、このブログでもGoogleの気球を使った高速インターネット網を構築するプロジェクトの話をしましたが、その人工衛星版がこのAmazonのプロジェクトです。

Googleが目指す、世界中の人々がインターネットを使える世界。

Amazonの小会社のKuiper Systems LLCが、現在はこのプロジェクトを進めています。

また、AmazonのCEOのジェフ・ベゾスは、毎年10億ドルのAmazon株を売却して、観光用のロケットを開発するBlue Origin社に投資をしていますが、今後はKuiper SystemsとBlue Originが共同開発を行うことも視野に入れているとAmazonはコメントしています。

アナリストも注目をするAmazonの宇宙開発ビジネス

こうしたAmazonの取り組みを、早速、投資銀行のアナリスト達も評価をし始めています。

モルガン・スタンレーは、宇宙開発ビジネスの業界全体が2040年頃に1兆ドル(約110兆円)の市場規模になり、その中でAmazonの人工衛星ビジネスも1000億ドル(11兆円)の売上になるチャンスがあると発表しています。

5年後の売上規模予測も難しい中で、20年後の予測ともなると、予測よりも希望に近いかも知れませんが、モルガン・スタンレーは宇宙開発ビジネスも、それを行う一企業のAmazonも強気にみているようです。

関連記事:Amazonは買いか。モルガン・スタンレーが宇宙ビジネスを強気予想。

イーロンマスクらとのライバルとの競争が熾烈化

しかし、こうした先進的かつ将来性もある分野を、他の企業が黙ってみているわけはありません。というよりも、Amazonが発表するよりももっと前に、多くの企業が同様の人工衛星を使ったインターネット網構築プロジェクトに乗り出していました。

2019年時点のAmazonの主な競合はSpaceXとOne Webです。

既に人工衛星を打ち上げているSpaceX

電気自動車のテスラのイーロン・マスクCEOが設立したSpaceXも、人工衛星を使ったインターネット網の構築プロジェクトを進めている企業の1つです。プロジェクト名は、Starlink。同業他社に比べて、圧倒的に格好いいプロジェクト名をつけていると、私は勝手に思っています。

また、SpaceXは再利用できるロケットを開発してコスト削減を徹底しており、インターネットサービスを安価に提供できるようになる可能性があるとの期待も一部では高まっています。

打ち上げる予定の人工衛星は約4000個なのですが、既に2019年5月にはこのプロジェクトに使われる最初の60個の人工衛星の打ち上げに成功しました。

また、24回の打ち上げで1400個ほどの人工衛星が地球を覆えば、高速ではないものの地球の全土をカバーできるネットワークができるとのことです。

SpaceXはツイッターで、2019年は最大6回(360個程度)の打ち上げを予定し、2020年にはそのペースを加速させ、720個の衛星を打ち上げると発表しています。

ソフトバンクが最大出資社のOneWebも打ち上げを成功

OneWebも人工衛星を使った高速インターネット網を構築している企業の1つです。ソフトバンクが出資している企業なので、企業名は日本のニュースでも出てくるので、この分野に詳しくない人でも名前を耳にしたことがあるかも知れません。

このOne Webですが、出資企業を見るとソフトバンクを筆頭に、ヴァージン、コカ・コーラ、Bharti、クアルコム、エアバスなど業界を問わず大手企業が並びます。

2019年3月には初めて6個の人工衛星打ち上げも成功していますが、実は周りの評価はそれほど高くありません。OneWebの計画はかなりのズレが生じており、計画の脆さを露呈している節が見え隠れしているからです。

OneWebの当初の計画では、2019年までに900個の衛星を打ち上げてインターネット網を構築する予定でしたが、既に実現が不可能なほど遅れが生じています。さらには、人工衛星1個辺りのコストが2015年時に見積もっていたものより倍の約100万ドル(1億1000万円)に膨らむなど、計画の練り直しが求められていました。

最新の計画では、2020年に一般向けのデモを開始し、2021年に全世界で24時間のインターネット接続サービスを提供すると明かしています。ただし、この最新の計画もかなり「攻めた」内容になっているとの見方があり、今後再度計画変更があるかも知れません。


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