次世代決済基盤は現時点で中国がリード。人民銀行の仮想通貨は年内リリースへ。

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中国政府発行の仮想通貨2019年内に発行へ

Facebookが発表した仮想通貨のLibraは当初2020年リリースを目指していましたが、大統領やFRB議長から当局の厳しい規制を受けべきとの声があがったため、2020年リリースに黄色信号が灯っています。

Facebookが主導で立ち上げをした仮想通貨Libraは、決済機能に優れていて世界中どこでも低価格で高速に送金や決済ができるため、次世代の決済基盤になると言われていました。しかし、現時点では規制をかける側のアメリカ政府がブレーキをかけている状態です。

一方、中国の中央銀行が進めている政府発行の仮想通貨は、2019年末までに仮想通貨を発行する計画で進めています。Forbes誌が伝えた関係者の話によれば、早ければ11月11日も発行されるといいます。

世界中で使える安くて早い次世代決済基盤の覇権争いは、中国政府が何歩もリードしているようです。

Libraの価値

Libraが目指しているものは、世界のどこからどこへでも、より早く、誰もが手数料なく使える新しい時代の決済基盤(通貨)です。

既存の決済基盤は、例えば国際送金なら高い手数料に加えて3-5営業日の時間がかかるなどさまざまな問題を抱えていて、世の中の経済性を著しく損なっていましたが、これらを解決するものとしてLibraに注目は集まっていました。

次世代決済基盤としての潜在能力の高さは、参画企業の一覧を見てもわかります。Visa、マスターカード、ストライプ、PayPal、eBay、Lyft、Uber、Spotify、Booking.comのBookingホールディングスなどそうそうたる企業が並びます。

このLibraの発表を受けて、Facebookを中心として立ち上げたLibraが次世代の世界の決済基盤を握るのではと、期待の眼差しを向けられていました。

Facebook、仮想通貨Libraを2020年上半期にリリース。

中国政府仮想通貨はLibraのような仮想通貨になる

しかし、Libraがアメリカ政府から批判を受けて2020年リリースが危ぶまれている間にも、急ピッチで中国政府はLibraのような仮想通貨を準備しています。

中国人民銀行は2014年に独自の仮想通貨の開発部隊を立ち上げていましたが、2019年にもそのリリースが行われるといいます。

中国政府が発行する仮想通貨はLibraのような決済プラットフォームになると発言しており、テンセントの決済アプリ「ウィーチャットペイ」やアリババの決済サービス「アリペイ」でも使用可能になるようです。

次世代決済基盤は中国がリード

中国政府はFacebookのLibraの発表を受けて焦って開発を急いだ一方で、アメリカ政府は焦ってLibraを止めに入る動きを見せた結果、次世代の決済基盤の覇権を握れるチャンスを逃しつつあります。

この差は、技術の差ではなく、政府の仮想通貨に対する姿勢の差に見えます。

習近平主席は2018年時に「人工知能、モバイル通信、モノのインターネット、ブロックチェーンなど新世代のテクノロジーは、画期的なアプリケーションを加速させている」と発言して、国を上げてブロックチェーン(仮想通貨を支える技術)を推進しています。

決済の効率化は、経済性に直結します。アメリカ企業に投資している身としては、できたらアメリカ企業主導の決済基盤を世の中に広めて欲しいところなのですが、なかなか米政府はそれを理解してはくれない悲しい現実があります。