あけましておめでとうございます。
新年1つ目の記事は、2022年の見通しと投資の方針について話したいと思います。
この記事のポイント
- 2022年もアメリカは物価の高い伸びが続きそう。
- 2022年前半は米国株は下落しても回復するなどして耐えられるはずだが、後半はそろそろ守りを固めたほうが良いかもしれない。
- 個人的には、今年も米国株はそれほど積極的に投資をしない。どちらかと言えば、昨年同様に投資で巻いた種を少しずつ回収する年。
インフレはピークをつけながも高い水準でとどまる見通し
2022年のアメリカですが、物価の伸びは衰えながらも比較的高い状態が続くと思っています。
2022年の数か月で消費者物価は前年比+7%を超えたあとは、それ以降は恐らく少しインフレは弱まり、4-5%程度に落ち着くイメージです。
比較的高い物価の伸びが続く理由は、以下の記事で詳しく話をしましたが、2021年に急上昇した住宅価格の影響がようやく2022年には家賃の上昇という形で、数値に反映されるからです。
ただ、一方で2020年と2021年の現金給付で増えたアメリカ人の余分な貯蓄は既にほとんどなくなっているので、2022年のアメリカは高値になったモノを書い続ける力はそれほど残されていません。
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これらを踏まえると、これからのインフレは2021年のように右肩上がりにあがるのではなくどこかでピークをつけて物価の伸びが緩やかになるものの、高止まりする家賃などの影響を受けて高い水準で物価の伸びが落ち着くのではと思っています。
どのような資産が狙い目か
2022年も物価の比較的高い伸びが続くなら、インフレに強い石油株・素材株・コモディティを持っていたほうがいいのでしょうか?
たぶん、2022年前半に米国株で追加投資を検討している場合は、これらのうち何かしら入れても良いと思います。
また、米国株も2022年前半は恐らくまだ下落に耐えて上昇しうると思うので、S&P500などのインデックス投資も短中期(数ヶ月から数年程度)なら悪い投資ではないと思います。
気をつけなければならないのは、早ければ2022年後半にも見られるかもしれないアメリカの景気の鈍化です。
2021年のような好景気はいつまでも続くものではないですし、2022年前半にも景気の過熱を抑える政策金利の引き上げ(利上げ)が始まるので、早ければ2022年のどこかで景気拡大のスピードはストンと落ちることもあると思っています。
この段階に入る準備として米国株の中でも景気に強い生活必需株やヘルスケア株を手厚くしたり、まだインフレが進む中で景気減速が心配されるような展開ならゴールドを追加投資するなどしたほうが良さそうです。
まとめると、2022年にもしも米国株中心で投資を考えるなら、次のような選択肢が考えられると思います。
- 米景気拡大ペース鈍化前:コモディティ、石油株、素材株、米国株指数(S&P500など)
- 米景気拡大ペース鈍化後:生活必需品株、ヘルスケア株、ゴールド、少額の現金
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2022年私の投資
ここからは、2022年に私がどのような投資をするのかを書いていきます。
まず、米国株(S&P500などの指数)にはそれほど比重を置きません。魅力的な米国株の個別銘柄はあれば、いくつか投資する程度だと思います。
理由はシンプルで長期的(5-10年程度)に見た場合には今の米国株は割高で、それほど魅力的な投資先に見えないからです。
さきほど、単中期の数ヶ月から数年なら「米国株は恐らくまだ下落に耐えて上昇しうる」と言いましたが、それは今米国株を保有している投資家が少しずつ売って米国株の保有を軽くする機会であって、ドンドンと追加投資を重ねる時ではないと思います。
中長期投資家が次に米国株に強気に転じるのは、2019年のようにアメリカの景気が崩れる前に金融緩和が再開する場合か、通常の景気後退時のように大きく株価が下げた後が良さそうと思っていますが、このようなチャンスはまだ近づいてきている気配すらありません。
チャンスが来たときに備えて、2022年はポジションを軽くしたいと思っています。
2022年にやることは投資の回収
2021年の始めにも言いましたが、2022年もこの1年でやることは今まで巻いた投資の種を回収することがメインになると思います。
私の中で、まだ摘み取っていない投資の種で一番大きなものはビットコインなどの暗号資産です。
この資産は少し厄介で景気が低迷する場合には、株よりもいち早く大きく下落するので、まだアメリカの景気が持ちこたえられそうな2022年(や遅くとも2023年)のどこかで売っておきたいところです。
売却したあとは、上に書いた「生活必需品株」「ヘルスケア株」「ゴールド」「現金」のどれかに投資をすると思いますが、その時の状況を考えて判断する予定です。
また、中国株などの一部の海外株は既に割安になっているものもあるので、自分の取れるリスクと相談しながら、大きく下落する株を買って次の投資の種にするのもありだと思っています。