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9月のアメリカ製造業の景況感悪化とそれが意味するもの

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まだ9月半ばではありますが、9月のアメリカの景気を示すデータが少しずつ出てきているので見ていきたいと思います。

パッと見た印象ではアメリカは9月も景気があまり強くないです。

まだ利上げが続いて景気が冷やされることを考えると、これから少なくとも数ヶ月から半年はずるずるとデータが悪くなる時期が続くのではないかと思っています。

それが起こるなら、株価は今後もしばらく低調が続くことが予想されます。

この記事のポイント

  • ニューヨーク連銀の9月の製造業景況指数は前月よりは改善したものの、景気悪化を示すマイナス圏にとどまっている。
  • フィラデルフィア連銀の景況指数も、景況悪化を示すマイナスに突入した。
  • これらの数字は悪化すると、企業利益が落ち込むことが知られている。利上げが続くことを考えると、今後もしばらく株価は低調にしずむ。

ニューヨーク連銀製造業景況指数


まず、ニューヨーク連銀が発表した9月の景気を見ていきます。

こちらは予想を大きく上回ったもののプラスに転じることはできず、前月同様に景気悪化を示すマイナスが続く形になりました。

  • 予想:-13.0
  • 結果:-1.5

2020年からのニューヨーク連銀の景況指数を眺めると、最近はスルスルとデータが悪化していることがわかります。

特に2022年に入ってからは、景気悪化を示すマイナス圏に落ち込んでいることが多いです。今月は先月に比べたらマイナス幅は小さくなりましたが、それでも2022年で6回目のマイナスを記録しています。

フィラデルフィア連銀製造業景況指数


同じ日にフィラデルフィア連銀も製造業の景気指数を発表しているので、そちらも確認していきます。

  • 予想:2.4
  • 結果:-9.9

フィラデルフィア連銀のデータでも予想を大きく下回って、マイナスの結果になっています。

NY連銀は予想より良いデータ、フィラデルフィア連銀は予想より悪いデータと違いはありますが、どちらにしても景気は悪化してるという点では一致しています。

景況指数の悪化が示すもの


さて、最後にこのような製造業の景況指数が悪化すると、何が起こるのかについて触れておきます。

企業が感じている景気と業績は表裏一体の関係にあります。つまり、企業が「最近景気悪いな」と感じているということは、企業の利益が伸びが悪化していることにほかなりません。

実際にNY連銀の景況指数とS&P500の一株利益の伸び(前年比)を比べると、きれいに連動しています。

そして、今後の景況指数は恐らくより一層低下してくと思われます。まだしばらく金融引き締めが続くと思われるからです。

景況指数が悪化するなら企業利益が悪化するはずで、企業が儲けられないなら投資家は株を売るというのがこれから起こる展開だと思います。


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