昨日はアメリカ市場が休みだったことを忘れていて、少し退屈な月曜日となりました。
せっかく時間があるので、先週発表された2月のニューヨーク連銀製造業指数でも確認して、今月のアメリカの景気でもさらっと確認しておこうと思います。
この記事のポイント
- 1月に急低下していたニューヨーク連銀製造業指数は、2月に回復を見せた。
- 1月の不調はおそらく一時的で、1月を機に製造業の景気が悪化したわけではないことが明らかになった。
- 気になるのは2月も価格指数がわずかに上昇している点。国際物流の混乱もあって、インフレ鈍化ペースは弱っている恐れはある。
ニューヨーク連銀製造業指数は2月に回復
毎月1日のISM製造業指数でアメリカの景気を確認している人はいるかと思いますが、それよりも数週間だけ早く発表されるのがニューヨーク連銀製造業指数です。
早くもニューヨーク連銀製造業指数は2月分のデータが発表されたので、内容を確認してみましょう。
2月2日から9日で行われた調査が行われた今回の結果は思ったよりも悪くなかったようです。
- 予想:-10.0
- 結果:-2.4
- 前回:-43.7
値はマイナス圏にとどまり製造業の景況感の悪化は続いていますが、マイナス幅は前回の43から大幅に改善されています。
前回1月のデータが発表されたときには、「アメリカ全体の景気は大丈夫か」と心配しましたが、大事には至らなかったようです。
もともとニューヨーク連銀製造業指数は変動の大きいデータなので、前回の低迷も一時的なものだったのかもしれません。
1月に大きく低迷していた新規受注も大きく改善しています。
価格指数は上昇
とても悪かったニューヨーク連銀製造業指数が回復したということで、前回の経過観察が終わったところで、やや気になった点についても手短にお話しておきます。
支払い価格と受取価格が2月も上がっています。
1月にはISM製造業指数でも価格が伸びており、そして消費者物価の伸びも加速していました。
最新のニューヨーク連銀製造業指数を見ると、その傾向は2月も続いているように見えます。
これはあまり良い傾向ではないです。残念ながらインフレの鈍化に時間がかかるかもしれず、そうなるとFRBの利下げのタイミングが遅れる恐れはあります。
アメリカのインフレの鈍化傾向はまだ終わったわけではないと思いますが、紅海の物流の混乱などもあってインフレ正常化への道は平たんではなくなってきている印象はあります。