相変わらず力強いアメリカ非製造業
アメリカの非製造業がまだまだ景気が強いです。非製造業の購買担当役員に景況感をアンケート調査をした、ISM非製造業指数の2019年8月の結果は、予想を上回る強さでした。
- 事前予想:54.0
- 結果:56.4(前月2019年7月:53.7)
この数字は景気が上向いているなら50以上、そうでないなら50以下になるのですが、そのボーダーの50を毎月ラクラクと超えています。
減速していないわけではない、しかし底堅い。
ただ、よく見ると非製造業も減速していないわけではないです。
絶好調だった2018年のISM非製造業指数の平均値は59.0、一方で2019年の平均値は56.3と減少傾向にはあります。特に、ピークだった2018年9月からは平均で0.4ポイントずつ下がってはいます。
しかし、だからと言ってアメリカが景気後退入りするかというと、上で見たようにボーダーにはまだ程遠いです。まだまだ景気後退の恐れを感じさせない底堅さがあります。
製造業は悪化し始めたものの、重要なのは非製造業
たしかに、前日に発表があった製造業のISM指数は、ボーダーの50を下回って製造業に悪化の兆しが姿をみせはじめました。
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しかし、アメリカの製造業に占める割合は10%程度なので、比重としては圧倒的に非製造業のほうが重要です。
結論としては毎度同じになるのですが、まだまだアメリカは景気後退しないです。