ネットフリックスの2021年10-12月期決算が発表されました。
今期の業績は売上も利益も会員数の増加も悪くなかったのですが、今年の1-3月期の会員数の増加見通しが予想以上に鈍化することがわかり、決算発表後に株価が約20%も急落しているようです。
今までのネットフリックス株は割高でしたが、最近は株価がだいぶ下がってきたので、そろそろ買いはじめてもいい価格になってきているかもしれません。
この記事のポイント
- ネットフリックスの10-12月期の業績は売上も一株利益も予想を上回る業績を残した。
- 一方で、22年1-3月期の有料会員の純増数は予想を大きく下回る内容だった。
- 決算後の急落で株価は最高値から40%下がった。ネットフリックスは値上げを頻繁にできインフレにも抵抗力はあるので、そろそろ買い時がきているかもしれない。
2021年10-12月の業績
冒頭でも話したように10-12月の業績は悪くありませんでした。
- 売上:$7.71B(予想$7.71B)
- 一株利益:$1.33(予想$0.82)
- 有料会員の純増数:828万人(予想819万人)
どの数字を見てもアナリストの予想を超える結果を残すことができています。
次のグラフを見ると売上は鈍化傾向にはありますが、2020年に新型コロナの影響を受けて会員数が急増した反動を受けているのだろうと思われます。
有料会員数の変化を見ると売上よりも会員数の伸びはずっと小さいので、値上げでうまく売上のアップができているようです。
営業利益のグラフも見てみますが、今期は大きくマイナス成長に沈んでいます。
原因については、決算発表のプレスリリースにも書いてありました。10-12月期はたくさんの作品にお金をかけたことで一時的に営業利益が小さくなったようです。
次の1-3月期にはもとの利益率に戻る予定なので、それほど心配しなくて良さそうです。
弱かった22年の業績見通し
ここまではネットフリックスの10-12月の業績が良かったことについて書きました。
この決算発表で投資家が一番残念に思ったのは、来期の会員増加数だと思います。
アナリストの予想では次の1-3月期で693万人の有料会員の増加を見込んでいましたが、ネットフリックスの見通しではそれを大きく下回る250万人が示されました。
「250万人の増加」というとピンとこないかもしれませんが、過去5年のスタートとしてもっとも低調な伸びになります。
上の図のように2022年は予想よりも低調なスタートとなりそうだと発表を受けて、投資家は決算発表後に株を売ったようです。
ネットフリックス株への投資について
決算発表後にネットフリックス株が大きく売られたことで、少しずつこの株に投資できるチャンスが広がった気がしています。
決算発表前から株価は既に最高値から30%安くなっていたのですが、決算後後の下落もあって今では最高値から40%も安い価格で取引されています。
2022年1-3月期は低調な会員数の伸びや売上になるかもしれませんが、この企業は底堅く長期的に成長できる余地が十分あると企業だと私は思っています。
ネットフリックスは既にアメリカの人々の生活に溶け込んでいて、アカデミー賞にノミネートされる作品を生み出していることを見ても、値上げをしたところで簡単にはユーザ離れはおきないはずです。
値上げをしても利用客が離れにくい企業なら、インフレでコストが上昇した場合にも価格は引き上げやすいです。
今は(1)新型コロナでネットフリックスの利用者が急増した反動、(2)ディズニーなどの競合の登場などの理由で会員数が伸び悩んでい株価が下がりやすくなっていますが、既に大きな下落が見られたのでそろそろ少しずつ買い始めても面白いと思っています。