ネットフリックスの2021年1-3月期決算が発表されました。
しかし、残念ながら有料会員の伸びが悪く、決算を受けて株価は約10%もの大きな下落をしています。
2021年は好調だった2020年の反動で成長がかなり鈍化しそうです。
ただ、私はネットフリックスは長期的にゆっくりと成長できる安定した銘柄になると思っているので、2021年のどこかで株を買いたいと考えています。
今回は大きな会員数の鈍化が見られましたが、それが復調する頃が狙い目になりそうです。その良い報告が聞けるまで、この株は毎決算ごとにウォッチしようと思います。
この記事のポイント
- 売上・一株利益は予想以上に良かったが、会員数の増加が予想を下回る内容だった。また、来期の会員数の見通しも低調だった。
- 個人的には、パンデミックが起こった2020年でネットフリックスの需要の先食いが起こったために、2021年は伸び悩んでいると考えている。
- ネットフリックスは長期的に利益を伸ばしていける企業なので、会員数の伸びが復調した頃に株価が下がっていたら買いに行きたい。
会員数が大きく鈍化したネットフリックス
2021年1-3月のネットフリックスは売上も一株利益も予想を超えましたが、有料会員数の伸びが予想を大きく下回りました。
- 売上:予想71.4億ドルに対して、71.6億ドル(予想超え、前年比+24%)
- 一株利益:予想2.98ドルに対して、3.75ドル(予想超え)
- 有料会員純増数:予想629万人に対して、398万人(予想超え、前年比+14%)
以下で、近年の売上と営業利益の推移をグラフ化しましたが、この2つに特に問題はみられません。むしろ、売上は減少傾向にあった成長率の改善すら見られます。
やはり、今回の決算で投資家から大きく問題視されたのは、伸び悩んだ有料会員数だと思われます。
急速に鈍化している有料会員数の伸び
今回の決算で有料会員数の伸びについて、2つのまずい点がありました。
一つは、既に上でも触れたように1-3月期の有料会員数の伸びが予想を大きく下回ったこと。もう一つは、ネットフリックスから発表された4-6月の有料会員の純増数の見通しもかなり低調だったことです。
4-6月の会員の純増数は見通しはわずか100万人でした。
会員数の伸びを前年比で見ても、成長率は急速に鈍化しています。
会員数の伸びの鈍化は2020年の需要の先食い
2021年の会員数の伸びが鈍化している要因について、私は2020年にあまりにも好調だった反動が来ているのではないかと思っています。
振り返ると新型コロナウイルスで外出が制限されていた中で、ネットフリックスは家で楽しめるエンターテイメントとして急速に会員数を伸ばしていました。2020年に需要を先に取り込んでしまったために、2021年は苦戦しているように見えます。
上のグラフはネットフリックスの会員数の伸びを年ごとに比較したものですが、2020年は近年になく絶好調でした。
株価が下落するならネットフリックス株は買い
私はネットフリックスはそれほど悲観的には見ていません。
定額制動画サービスのライバルはアマゾンプライム、ディズニープラス、HBO、YouTubeなど挙げればキリがありませんが、その中でもネットフリックスはかなり優位な位置にいると思います。
今回株が下落した要因になっている会員数の伸びの鈍化についても、2020年が特に好調だったことが大きく影響していると考えているので、しばらくすれば会員数の伸びもいくらか持ち直すはずです。
ネットフリックスは近年かなり順調に利益やフリーキャッシュフローを伸ばしていて、儲かる企業に変わってきているので、長期的に投資する旨味はあると思います。
2021年は会員数の伸びの鈍化で株価も将来の利益予想も引き下げられると思いますが、会員数の伸びの鈍化が落ち着いて来た頃に、株を買いに行くと面白そうだと思っています。
以下の記事で書いたように、私はフリーキャッシュフローが増える企業はかなり重要視しているので、今後もネットフリックスには期待をしています。
個別株の投資で重要なたった2つのこと
とってもシンプルに考えるなら、個別株に投資で重要なことはたった2つしかありません。【何を買うのか】と【いつ買うか】だけです。この記事では、長期で個別株で資産形成したいと考えている投資家に向けて、どんな銘柄をどのタイミングで買っていけば良いかを考えていきます。