新型コロナ流行で会員数を急増させたネットフリックスと今後の懸念【20年1-3月期決算】

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新型コロナウイルスが世界中で流行する中、インターネット動画配信サービスを提供するネットフリックスは2020年1-3月期に有料会員数を大きく伸ばしたようです。

世界中でコロナウイルスによる健康被害が出ているので手放しでは喜べませんが、ネットフリックスにとってはホームエンターテイメントが脚光を浴びる大事な時期に来ています。

ただし、今後に不安がないわけではありません。世界中の在宅待機が解除されれば、ネットフリックスの新規会員数獲得の勢いは鈍化するでしょう。逆にいつまでも流行が続いてしまうと、既にストップしている新作ドラマの撮影がいつまでも再開できずに、人々がネットフリックスに飽きてしまう懸念もあります。

やはり新型コロナウイルスの中での投資は、難しいです。ネットフリックスはコロナ渦中でも伸びる企業だと思っていますが、盤石ではないので過信は禁物です。

この記事のポイント

  • 2020年1-3月期の決算は、利益はアナリスト予想を下回ったものの、収益はアナリスト予想をわずかに上回った。
  • この決算で注目が集まったのは、有料会員数の急増。新型コロナウイルスが流行して世界中で自宅で過ごす時間が増える中、ネットフリックスは新規加入者数を1500万人増加させた。
  • 懸念事項は新作の撮影が遅れていること。4-6月期にリリースする新作は全て録り終えているので短期的に影響がないが、新型コロナウイルスの流行の長期化は新作映像のスケジュール遅延とコスト高、ユーザ離れのリスクがある。また、早期にコロナが収束した場合でも、新規会員数増加の伸びが鈍化する恐れあり。

2020年1-3月期結果


ネットフリックスの1-3月期の売上はアナリスト予想をわずかに上回ったものの、利益は予想を下回る結果になりました。

2020年1-3月期結果

  • 一株利益:1.57ドルで、予想を0.07ドル下回る。
  • 収益:57.7億ドルで、予想を0.2億ドルだけわずかに上回る。(前年比+27.7%)
  • 有料会員数:1.82億人(前年比22.8%)。1-3月期で会員数が1577万人急増
単位:10億ドル 20Q1 19Q1 前年比
収益 5.8 4.5 +28%
営業利益 1.0 0.5 +109%
営業利益率 17% 10%
純利益 0.7 0.3 +106%
純利益率 12% 8%
加入者数 1.83億人 1.49億人 +23%

急激に増加した世界の有料会員数


収益と利益だけ見ると「結果はイマイチ」ですが、注目は会員数増加です。新型コロナウイルスで、世界中の人々が自宅にいる時間が大幅に増えたため、自宅で映画やドラマが堪能できるネットフリックスの新規会員数が急増しました。

1-3月期だけで予想の倍を上回る1,577万人が増加しています。

また、次の2020年4-6月期の新規会員の増加数は750万人を予想しているとネットフリックスは発表しています。今期ほどでは無いにしろ、2019年からの数四半期に比べると比較的大きな会員数増加を予想しているようです。

今後のネットフリックスの懸念


1-3月期に会員数を大きく増加させたネットフリックスですが、順風満帆かと言われるとそうでもありません。今後については、2点ほど気になることがあります。

ネットフリックスの懸念点

  • 新型コロナウイルスの影響が長引けば、既に新作ドラマの撮影が再開できずに、コスト高とユーザの解約数増加につながる恐れ。
  • 新型コロナウイルスが早期に収束して、自宅待機命令が世界で解除された場合でも、新規会員増加の急増の流れが途絶える。

ネットフリックスによれば、2020年4-6月期にリリースする新作映像は既に撮影が終わっているので、短期期には影響がないようです。

しかし、今後も新作映像の撮影ができない状態が続いて新作の投入ペースが落ちると、ユーザはネットフリックスにマンネリ化を感じて、解約数の増加につながってしまいます。

こういうときに、自宅でも比較的作業が進めやすいディズニーなどのアニメは強いですね。ネットフリックスにとっては、強力なライバルはディズニーになるでしょう。(ただし、そのディズニーは遊園地と映画収入が減っているはずなので、厳しい決算になりそうですが)

一方で、新型コロナウイルスの流行が収束して、世界の国で自宅待機命令が早々解除された場合には、ネットフリックスの需要が減って会員数増加の流れが途絶えてしまいます。

先程、4-6月期の会員増加数を750万人とネットフリックスが発表したと言いましたが、新型コロナウイルスの状況次第で会員増加数は大きく変わるので、予想はかなり困難で「推測」に近いとも話をしていました。

私は、ネットフリックスは2020年2月の時点で新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業だという記事を書いていました。

しかし、実際にはもっと事情は複雑です。個人的にはまだネットフリックスを強気に見ていますが、やはりコロナの渦中での投資は難しいです。


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