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米国株はバブルだと思っていましたが、意外にも冷静なようです。

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最近、少しだけ様子が変だなと思っていることがあります。

1-2ヶ月前まで米国株はバブルなのだろうと思っていたのですが、「意外にそうでも無いのかも知れない」と思い直しています。

思い出してみると、1月頃には米国株はバブルの中にいると感じるようなことが度々ありました。

例えば、ネット上で話題になったゲームストップ株が急上昇するなど、個人投資家を中心に熱を帯びていると感じていました。

ところが最近はあまり市場に熱気を感じません。むしろ、株式市場は冷静な値動きをしているようにも見えます。

米国株の一部にはバブルのような兆候があることは確かなのですが、意外にも冷静な動きを見せている米国株の側面にスポットライトを当てていきたいと思います。

この記事のポイント

  • 2021年の米国株は一部では、個人投資家を中心に投資熱を帯びている銘柄もある。
  • しかし、2月中旬以降、株価に悪影響が出る長期金利の上昇が起こると、今まで勢いよく上昇していた株は勢いを失って素直に下落している。
  • 2000年のITバブルの頃は、長期金利が上昇しても熱気を帯びたナスダック指数は上昇を続けていたが、その様子とは異なる。

金利上昇で素直に下落するナスダック


最近になって「思っていたほど、米国株はバブルではないのかも」と思うことが多くなりました。

まず、2020年の新型コロナ流行後から飛ぶ鳥を落とす勢いで上昇を続けたナスダック総合指数ですが、2月中旬から長期金利の悪影響を受けて素直に下落しています。

まず、この1ヶ月のアメリカの(実質)長期金利を確認しておくと、上昇傾向にあることがわかります。

1ヶ月間で上昇傾向にある米10年債の実質利回り

一般的には長期金利が上昇すると、今まで上昇していた割高な株ほど悪影響を受けるのですが、ナスダックは理論通り下落しています。

直近1ヶ月のナスダック総合指数の値動き

また、以下の2つの記事では、金利が急上昇した日の値動きについて触れているのですが、いずれの日でもナスダック総合指数は大きな下落をしています。

ITバブルの時期の熱狂とは異なる


このようにナスダック総合指数は「ちゃんと理論通り」に、割高な株ほど金利の悪影響をうけて下落しています。

この理論通りに下落する様子は、バブルの熱狂のイメージとは違います。

たとえば、2000年のITバブル景気の頃は長期金利が上昇してもナスダックの過熱はなかなか収まらずに、株価は上昇を続けていました。

ITバブル期の長期金利とナスダック総合指数

2021年のナスダックがわずかな金利上昇で大きく下落している様子とは、大きく違います。

まとめ


もしも米国株がバブルなら、2020年のコロナ流行後から上昇を続けているハイテク株がバブルの牽引役になるはずだと思っています。

そうなれば2000年のITバブルのようにハイテク株を多く抱えるナスダック総合指数は熱気を帯びて上昇していくはずなのですが、2021年3月時点では今のところ熱気を帯びるどころか、とても冷静に投資家はハイテク株の株を売り買いしているように見えます。

2021年の(実質)長期金利の上昇はまだ始まったばかりなので、このままではナスダック総合は熱気を帯びるどころか、だいぶ冷やされてしまいます。

直近1年の実質長期金利

以前、このブログでもバブルになるとしても株価のピークは1-2年先の2022年後半から2023年頃になりそうという記事を書きましたが、本当にバブルになるのか冷静な目で見ていきたいと思います。


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