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【株・国債・ゴールド】今の時点での私の見方

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最近はアメリカの長期金利について認識を変えた部分があります。

アメリカの長期金利が想定以上に上昇してしまうかも知れない(一昨日の記事)、それでもまだ株の急落は差し迫っていない(昨日の記事)などとこの2日間で書きましたが、結局どの資産クラスをどう見てるのかをまとめて書きたいと思います。

現時点での資産クラスの見方

  • 米国株:しばらく上下しながら横ばいが続く。20%以上の急落はまだないが、10%程度の調整はいつでも起こり得る。
  • 米国債:今は売り。ただし、景気が減速すれば、2022年に反転して買われて利回り低下するかも知れない。
  • ゴールド:買ってもいいが、本格的な上昇はまだ。大きな上昇は米国債が買われて、金利が下がってから。
  • コモディティ:今後の動きがまだ読めない。インフレが長引きそうなので、買っても良いかもしれないが自信はない。

米国株


この記事を書いている時点で、2022年のS&P500の成績は配当込みでマイナス5%ですが、もし上昇しても2022年のどこかでプラス数%くらいになる程度までしか上がらないと思っています。

2022年のアメリカは前年の好調な業績が高い壁になっていて成長率が低いこと、さらに長期金利が上昇してハイテク株が上昇しにくい環境にあるからです。

>>2022年は前年ほどS&P500が上昇しないと考える理由(22年1月3日記事)

ただ、恐らく株価はずっと横ばいではないと思います。2022年1月から4月までに見たように、10%程度下落した後に元に戻るシーソーのような展開が何度か続くと思います。

中央銀行のFRBは、株価が好調ならインフレを抑えるための金融引き締めの発言を積極的にして株価は下落し、株価が不調になると金融引き締めの発言を控えて株が上がるからです。

20%を超える下落はまだ来ない

「長期金利が急上昇していると、どこかで株価は急落するのでは」と思われるかも知れませんが、現時点ではその心配はまだ要りません。

昨日の記事で書いたように米国株は(国債に比べたら)まだ安いので、まだもう少し金融引き締めが進んで国債が売られても(長期金利が上昇しても)、株は耐えられると思います。

現時点では比較的まだ株は安い。

この状況で、長期の株の投資家なら米国株は売る必要はないと思います。

一方で、2022年にリターンを出したいと思っている投資家は、米国株(特にインデックス投資)ではなく、別の投資(国債売り/ゴールド買い等)にも取り組んだほうが良いと思います。

米国債


しばらく米国債は長期も短期も売りだと思います。

今のアメリカは1970年代〜1980年代に見られたようなインフレを抑えるために金融引き締めが加速しようとしていますが、当時は市場も景気もボロボロになってでも政策金利をインフレ率よりもはるか高いところまで引き上げる必要がありました。

FRBの甘い見通しを見ていると1980年代のような覚悟はないと感じるので、株価が大きく崩れるまでは金融引き締めをして、国債は売られるのだと思います。

そして、既に話をしたように株はまだ20%を超えるような下落は起こらなそうなので、金融引き締めはしばらく続くことが予想され、しばらく国債は売りの状態が続きます。

ただし、2022年のどこかで国債の売りは、一気に買いに転換するかも知れない点には注意です。

アメリカで景気後退の色がもっと鮮明になれば、投資家は景気低迷にそなえて長期国債を買う動きに出ると思います。もしくは上のグラフで見た超過CAPE利回りが2018年や2007年のレベルまで下がったら、国債は割安感から買われ始めるかも知れません。

いずれにしろ、2022年のどこかで長期国債買いの転換が起こるかも知れないと私は思っています。

その他の資産クラスについて


ゴールドは今はまだ積極的に買わなくても良いかも知れません。

たしかにインフレだけを考えれば、今からゴールドを買っても良いと思います。しかし、金融引き締めが続いて(実質の)長期金利が上がっている状況ではゴールドの価格は上がりにくいので、私はまだ買っていません。国債の売りが一段落して(実質の)長期金利が下がり始めたら、ゴールドに本格的な上昇が起こると思っています。

新興国株

新興国株も今は買いではありません。

アメリカの金利が上昇する今の局面ならドル高が続くはずで、このドル高は多くの新興国株にとってはマイナスです。ドル安が終わるタイミングは、米10年国債の売りが終わって買われ始めるタイミングです(ゴールドが買われるタイミングと同じです)。今はまだ待ちの状態で良いと思います。

>>2022年、ドル高はいつまで続くのか。

コモディティ

コモディティ(原油、金属、農産物)については、大変申し訳無いのですが、私には今が買いなのか売りなのかまだ判断がついていません。

FRBはコモディティを含む物価の上昇を抑えようとしてるので、私はFRBとは戦いたくないので今はコモディティに投資していません。

しかし、アメリカのインフレは1つの景気後退を経験したくらいでは終わらない10年単位の長期トレンドになると思っているので、次の景気後退でコモディティの価格が下落した場合には積極的に買おうと思っています。


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