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数年後の株高に乗るために、短期の下落に耐えて資産を積み上げる。

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今週の米国株は下落からスタートしそうな気配です。

この記事を書いている月曜朝の段階で、ダウの先物は1%以上下落しています。

(新型コロナウイルスの感染第2波が来ない限り)私は2020年4月にアメリカの新規感染者のピークをつけたと同時に、アメリカの景気も底を打ったと考えているので、基本的に中長期では米国株には強気です。

でも、4月から6月まであまりにも株価の回復は急でした。この急速な回復を可能にした米政府とFRBのドルの供給も、最近は勢いが落ちていることを考えると、短期的に株価は上がりにくい環境になっているのを感じます。

景気が本格的に回復する2022年まで株価はこれ以上の上昇余地は限られる恐れがありますが、この間に下落しても耐えながら株を積み上げていけば、本格的に景気回復したときの株高の恩恵に授かれると考えています。

警戒しながら、時間をかけながら、少しずつ米国株を積み上げていきたいと思います。

この記事のポイント

  • 2020年6月は「新型コロナウイルス感染拡大第2波への懸念」と「溢れるマネーの力が弱まっていること」が米国株に悪影響を与えているようにみえる。
  • 株価は既に3月の底値から新型コロナウイルス前の水準までにほとんど回復したが、景気の回復までにはあと1年半から2年の時間がかかる。景気が本格的に回復するまでは、株の上昇余地は大きくないはずで、下落と回復を繰り返す横ばいになる可能性が高い。
  • 下落と回復を繰り返す時期に、下落に耐えながら定期的に株を積み上げておけば、次の1-2年後の本格的なアメリカの景気回復時の株高の恩恵を受けられるはず。

毎日このブログに目を通している人にとって、この記事は新しい情報は少ないかも知れません。

この1週間ほど様々なことを考えてきたので、一旦この段階で考えをまとめる意味で記事を書きます。

6月11日の米国株の下落の意味


6月11日に米国株は大きな下落を経験しましたが、このブログでは2つの記事でこの下落の理由を考えていきました。

1つは各メディアで報じていた、新型コロナウイルスの感染第2波の可能性。

もう1つの下落理由は、今まで株価の上昇理由になっていた「米政府とFRBが大量に供給していたドルの一部が株式市場に流れる」力が弱まっていることです。

20年4-6月まで株価が上昇してきた理由が失われつつあるので、短期的には下落しやすい環境になっています。

ただし、米政府は景気が本格的に回復するまで、景気刺激策を繰り返し打ち出すはずです。

経済が本格的に回復すると言われている2021年以降まで、株価は下落して景気が悪化する度に景気刺激策を打ち出し、米国株も下落と回復を繰り返す気がします。

株価と景気の回復のタイムラグ


もう一つ、私が短期的には株価の上昇余地が限られると考える理由は、2020年3月以降の早すぎた株価の回復です。

4-6月にはGDPがマイナス30%からマイナス40%にまで落ち込むと言われてるなか、株価は最高値からマイナス5%の水準まで急回復していました。

最高値のマイナス5%まで急回復したS&P500

景気と株価の動きが連動しない現象が起こることは珍しくないですが、大抵は上がりすぎた株が反省して、しばらく横ばいや一時的な下落で景気が回復するまで待つ展開になることが多いです。

FRBの予想でもアメリカが元のGDPに回復するまでにあと1年半から2年の時間がかかると言っているので、経済を置き去りにして上がりすぎた株価は今度の短期的に上昇余地が限られる可能性が高いと思います。

今後の投資のスタンス

2019年の投資のスタンスは、「どんなに株が上昇しても、次の景気後退に備えて少しずつ株の保有比率を下げていく時期」でした。

しかし、2020年は既に景気後退期に突入して状況は変わりました。

今度は逆に「どんなに一時的に株が下落しても、少しずつ株の比率を上げていき、数年後の本格的な景気回復期の株高に備える時期」になると思っています。

今のアメリカ株は低い長期金利に支えられているので、「長期金利が上昇すれば、高い株価が支えられなくなる問題」、さらに「アメリカ企業債務が危険なほど高水準に高まっている問題」などリスクは多いですが、慎重に状況を観察しながら、下落がきたら米国株を積み上げたいと思います。


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