最近は、大豆などの植物成分の食材だけで、見た目も風味も本物そっくりに仕上げる代替肉(人工肉)が流行っています。
人工肉の商品販売は慎重に見極めるという姿勢をとっていたマクドナルドも、ついに9月30日からカナダの28店舗で代替肉のハンバーガーを12週間限定で試験的に導入することを決めたようです。(プレスリリース)
過去マクドナルドが慎重姿勢をとっていた時の記事はこちら:
マクドナルドは一部で人工肉バーガー販売もまだ懐疑的。キードライバはコスト。
植物性代替肉(プラントベースドミート)を使ったハンバーガーなので、名前はP.L.T(プラントベースドミート、レタス、トマト)と名づけたようです。そして、人工肉はビヨンドミートのものを採用するようです。
ビヨンドミートは2019年に上場した注目企業ですが、勢いありますね。
ビヨンドミートは流行に乗って、売上を急拡大させている人工肉のメーカーです。2019年第1四半期(1Q)の売上は前年比で214.7%増加でしたが、そこからさらに加速して2019年2Qには売上は287.2%成長になっています。
時代の風が吹くビヨンドミート。売上成長が加速した2019年2Q決算。
2019年はアメリカの代替肉元年
2019年は本当にアメリカを中心として、代替肉元年といえる年になりました。3-4年前から、実用化されると噂されてた頃が懐かしいくらい、今はあらゆるチェーン店で代替肉の試験的販売が始まっています。
先日、私もオーストラリアに訪れた際に、地元のスーパーでビヨンドミートの植物性人工肉を手にとってみました。キッチンの無いホテルをだったので、買いませんでしたが、あらゆる国とお店に人工肉が広がっているのを実感しました。
今年に入ってからの代表的な人工肉の取り組みを以下に列挙していますが、もはやリストにするもの面倒なくらい、数え切れないほどの取り組みが始まっています。もほや、人工肉の採用自体は目新しい取り組みでもなくなってきたので、そろそろこのリストの更新もしなくて良いかなと考え始めています。
- 4月1日:バーガーキング、アメリカ一部店舗で植物性人工肉バーガーを販売開始。
- 4月2日:ネスレ、欧州で植物性人工肉販売開始。2019年内に米への展開計画を発表。
- 5月2日:植物性の人工肉を製造するビヨンド・ミート、株式を上場(1ヶ月で50%株価急伸)
- 5月9日:ネスレ、欧州でマクドナルドを含む1,500店舗で人工肉を販売していると公表。
- 5月29日:マクドナルドCEO、既存客から植物性人工肉の強い要望を受けていることを明かす。
- 5月30日:KFC、植物性の人工チキンを検討していることを明かす
- 7月24日:米ダンキン、ニューヨークでビヨンドミートの人工肉ソーセージをメニューに追加
- 8月1日:インポッシブル・フーズのバーガーが9月にもスーパーに並ぶ(TechCrunch Japan)
- 8月27日:ケンタッキー米国で、代替肉のチキンナゲットを試験販売
- 9月5日:ケロッグも大豆から作る代替肉を販売へ。人工肉メーカーへの投資は旨味があるのか。
- 9月26日:マクドナルド、カナダで代替肉バーガーP.L.Tを12週間販売へ(本記事)