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さらなる金融緩和を期待し始めた市場

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私は短期的な市場の動きを予想するのが得意ではないのですが、2020年内はわりと市場を楽観視して見ています。

たぶん大統領選挙後からだと思うのですが、市場はFRBにさらなる金融緩和を期待しはじめていて、FRBも必要があればそれに応えようとする動きを見せています。この金融緩和の期待もあって、株も国債もゴールドもあらゆる資産は上昇しやすい空気があると感じています。

もちろん新型コロナウイルスの流行でアメリカがロックダウン(都市封鎖)するようなことがあれば、景気は再度大きく低迷して、米国株も急落することはあるかも知れませんが、FRBが動き出せば2020年4月のように株価の下落は一時的なもので終わる気がします。

結局FRBが市場を支えている(正確には支えることができている)間は、米国株に強気で良いと思っています。

この記事のポイント

  • 大統領選挙前の市場はアメリカ政府による財政刺激策で景気が良くなること(株価上昇)を期待してた。でも、選挙の結果でその実現が難しくなったことを知ると、今後は中央銀行FRBのさらなる金融緩和を期待しはじめたように見える。
  • FRBにも市場の声が届いている様子で、パウエル議長は「さらなる債権購入プログラムを検討している」と発言している。
  • FRBが金融緩和をしている限り(効果が出ている限り)は、米国株に強気で良さそう。ただし、アメリカの景気回復は意外にも速いペースで進んでいるので、いつまで金融緩和が続くかは要チェック。

市場の期待は財政刺激策から金融緩和へ


大統領選挙の後からだと思うのですが、市場の関心はアメリカ政府の財政刺激策(景気刺激策)からFRBの金融緩和へシフトした気がしています。

選挙前の市場はたしかに、政府の財政刺激策を期待していました。

アメリカ政府と議会で刺激策の協議がまとまらなかった日に、株価が下げることが何度かあったので、少なくとも選挙前の米国株の投資家は財政刺激策にある程度期待していたことは間違いないです。

しかし、アメリカの大統領選でバイデン候補(民主党)が優勢、上院では共和党が優勢というニュースが伝わると、このままではまたしても政府(民主党)と議会(共和党)で刺激策の協議がまとまらない恐れが出てきたため、市場の財政刺激策の早期実現は薄れた模様です。

その代わりに市場が注目し始めたのが、FRBによる金融緩和です。

選挙後の米国株、米国債、ドル、ゴールドの各市場の動きを見ていると、FRBの金融緩和を期待しているような動きに見えます。

市場 大統領選後の変化
米国株 価格上昇
米国債 価格上昇(金利低下)
ドル ゆるやかな価格下落
ゴールド ゆるやかな価格上昇

しばらくは上の表に書いた傾向が続くと思っています。

財政刺激策と金融緩和の違い

「市場が財政刺激策を期待してるか、金融緩和を期待しているかはどこから分かるの?」と思われるかも知れません。

どちらも景気を上向かせたり株価を引き上げる効果があって見分けがつきにくいかも知れませんが、違いがわかりやすいのは国債価格です。

金融緩和を実施した場合には、FRBが国債を市場で買い取るため国債価格は上がります。でも、財政刺激策では、アメリカ政府が景気対策に必要なお金を調達するために大量に国債を発行するので、国債の価格が下がってしまいます。

(豊作の年は野菜の価格が下がるように、国債も大量に供給されると価格が下がります。)

上の表でも書いたように、大統領選挙後の国債は価格が上昇しているので、市場の景気刺激策ではなく、FRBの金融緩和に期待しているのかなと考えました。

さらなる金融緩和を準備するFRB


市場の期待が高まっているFRBですが、景気のさらなる下支えのための金融緩和を既に議論しているとトップのパウエル議長が発言をしています。

>>FRB議長、債券購入について議論と発言-FOMC政策維持(ブルームバーグ)

新型コロナウイルスもこの冬で再拡大していますが、感染拡大のためのロックダウンで再び景気が悪化する場合には、迅速に対策を打てるようにするための準備も兼ねているかも知れません。

もしもこの冬にアメリカでロックダウンが起こった場合でも、株価は一時的に下がるかも知れませんが、20年3月にFRBが市場の債権を大量に買って支えたように下落は一時的なもので終わると思っています。

2020年3月のコロナ流行時もFRBが支えてS&P500は回復した

なので、しばらくはまだ米国株に強気で良いと思っています。

結局、FRBが市場を支えている(正確には支えることができている)間は、米国株に強気で良いと思っています。以下の記事は20年5月の時点に書いたものですが、それから半年たった今でも考えは変わりません。

FRBの金融緩和が続く時期


早すぎる心配ですが、少し気になっていることが1つあります。FRBが金融緩和をやめる時期は、予定よりもずっと早くなるかも知れないということです。

FRBの仕事はインフレ率の安定化と雇用最大化させることで、そのための手段として金融緩和で景気を支えていますが、意外にもアメリカの景気が早く回復する可能性があります。

例えば、10月の雇用統計では失業率が6.9%にまで落ちてきて、かなり順調に雇用が増えていることが確認できました。これは前回のリーマンショックのときと比べても、かなり早い雇用の回復です。

9月の時点ではFRBは雇用とインフレが回復するのは2023年だと見ていて、金融緩和はしばらく続けことになると方針を打ち出していましたが、(コロナの再流行によるロックダウンがなければ)そもそも雇用もインフレも目標達成まで2023年までかからないかも知れません。

その場合は、FRBの金融緩和は2023年を待たずに終了し、株に安心して投資できる時期も終わってしまうかも知れません。

この記事の前半では、2020年内は市場もFRBも金融緩和を視野に入れて、米国株に投資しやすい空気があることをお話しました。でも、将来的に金融緩和がまもなく終わりに近づくなら、2021年は2020年に投資した株が伸びるのを眺めて収穫し、株の保有比率を緩やかに下げ始める年になるかも知れません。


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