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残念ながら市場は6月の利上げを予想し始めたようです。

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残念ながら、アメリカの利上げはまだ終わっていなかったようです。

市場は5月を最後に政策金利の引き上げは終わったと見ていたのですが、この予想を取り下げたようです。投資家にとって苦しい利上げはまだ少し続きそうです。

もう終わったと思っていたものがまだ続くと分かるのが一番精神的には堪えるのですが、今は我慢の時期となりそうです。

この記事のポイント

  • つい先日まで市場では5月を最後にアメリカの政策金利の引き上げは終わったと考えられてた。
  • しかし、6月に追加利上げ予想が追加された。投資家の我慢の時期はまだ続く。

6月利上げの予想が急浮上

5月にアメリカの政策金利の引き上げが決まったときに、これが最後の利上げになるのではないかという書き方をしました。

>>5月の利上げは最後になるか【23年5月FOMC】

最後の利上げと予想していたのは私だけではなく、金利先物市場の投資家の大半もそのように考えていました。

しかし、この数日の市場では6月の追加利上げがあると予想する確率が大きく上昇し、今では追加利上げが多数派になっています。

利上げは現金の価値を高めて、相対的に現金以外のあらゆる資産価格を低下させる効果があります。資産を買うことをメインにしている投資家にとっては嬉しくない政策です。

もちろん、市場の予想が変わってもFRBが利上げをしない決断をする可能性もあります。しかし、その可能性は大きくないと思われます。

近年のFRBは市場が予想した通りのタイミングで、予想通りの大きさの政策金利の変更をしています。この流れからすると、次の6月もFRBが市場予想と違う行動を取ることはしないでしょう。

政策金利を決める6月のFOMCまでにはまだ2週間あるので、市場予想はこれから変わるかもしれませんが、投資家が待ち望んでいる利上げ停止はまたお預けになったようです。

高止まりが続くPCEデフレータ

最後に蛇足になるかもしれませんが、昨晩6月の利上げ確率を引き上げたものは何だったのかを少し考えてみます。

数日前から6月の利上げ確率はじわりと上がっていたのですが、予想よりも強かったPCEデフレータの昨晩の発表はダメ押しになった気がしています。

気になるのは、変動の大きなエネルギーと食品を除いた価格(PCEコアデフレータ)で、数ヶ月前から高止まりが続いている状況です。

なお、この数字は長期的には賃金上昇と連動しています。

もしもPCEコアデフレータの高止まりを止めるには、結局のところ浅かろうと深かろうと景気後退で失業者が増えないといけないのだろうと再認識させられる結果になりました。

その景気後退のためには、さらなる利上げが必要と市場の投資家は考えているのだろうと思います。


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