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市場の米利上げ予想、2022年3月が多数派に。

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2022年にはアメリカで政策金利引き上げ(利上げ)が予定されています。

数ヶ月前まで利上げは2022年末に1回あるだけだと思われてたのですが、その予想は日に日に早まって、ついに投資家の間では2022年3月利上げで多数派になったようです。

ただ、どういう理由なのかわかりませんが、利上げ予想が早まっても10年米国債はまだほとんど売られません。

10年国債が売られればそのうち米国株も売られるはずなのですが、今のところ国債が大きく売られる気配がないので、まだ米国株の投資を続けたほうが良いのだろうと思っています。

この記事のポイント

  • 市場の投資家の利上げ予想は3月が多数派になった。
  • ただし、これだけ利上げ予想が進んでも10年国債はまだ売られていない。
  • 高い確率で2022年のどこかで10年国債が売られると思うが、それまで恐る恐る米国株は投資を続けて良さそう。

ついに利上げ予想は2022年3月に


冒頭でもお話したように、ついに金利先物市場の投資家による利上げ予想は2022年3月が多数派になりました。

最近は本当に利上げ予想の前倒しが急に進んでいます。

次の記事はわずか2ヶ月前の10月18日に書いたものですが、このときはまだ6月利上げ予想が多数派で、3月利上げを予想している投資家は12%しかいませんでした。

>>米テーパリングは11月開始、利上げは来年6月が有力(10月18日記事)

それがいまや、2022年3月の利上げが多数派に変わっています。

また今のところ利上げのタイミングは2022年3月、6月、12月の年3回を見込んでいるようです。

この利上げペースは今の物価の伸びを考えたら比較的緩やかなので、これから利上げ回数は増える方向に動くかもしれません。

利上げ予想が早まっても長期国債はまだ売られず

少し前まで、利上げ予想が早まると株は売られやすくなるのではないかと私は心配していたのですが、最近は「いずれ米国株は下落するかもしれないけど、今ではなさそう」と思うようになりました。

過去のデータを見てみると「利上げ」、「長期国債が売られる」、「どこかで株が大きく売られる」という流れを踏むことが多いのですが、今回はなかなかアメリカの長期国債が売られません。

長期国債で代表的な10年国債の利回りのグラフを見てみると以下ように最近は下がっていて、10年国債が買われていることがわかります。

そうなると「長期国債に比べたら米国株のほうが割高でもまだ投資できる」という考えは、依然として続くことになります。

実際に、10年米国債よりも米国株S&P500がどれだけ割安なのかを超過CAPEという数字で見てみると、利上げ予想がこれだけ進んだ現在のほうが、2021年3月よりも数字が高い(株の割安度は増している)という結果が出ています。

2021年3月は10年国債が大きく売られて、米国株も割高銘柄を中心に大きく売れたので、まだ記憶に残っている人も多いと思います。

その3月よりも今のほうが(米国債に対する)米国株の割安度は大きく、さらに上図をよく見ると2018年に利上げで株価が大きく下落した頃に比べても、まだまだずっと割安ということがわかります。

なので最近は利上げ予想は進んでいますが、まだ10年国債が売られていないので、まだ米国株は買われやすい状況が続いているのだと思います。

最後に

利上げは2022年3月から始まると思いますが、10年米国債が売られてないので、米国株はまだ投資できそうだという話をしてきました。

私は2022年に10年米国債は高い確率で売られると思っているので、それが起こったら次は株が売られる番かもしれないと身構えると思いますが、今のところまだその兆候が見られないので米国株への投資は恐る恐る続ける予定です。


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