株の暴落を事前に察知する「炭鉱のカナリア」を求めて(調査開始編)

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炭鉱のカナリアとは

カナリアはとても敏感な生き物です。

普段はたえずさえずっているのに、何か危険を察知すると急に鳴きやみます。この危険察知能力は、人間の感覚を大きく上回っているため、イギリスでは1987年まで炭鉱で働く労働者達はカナリアを作業現場に連れて行っていたと言います。

やり方はこうです。3羽のカナリアが入ったカゴを現場につれていき、そのうちの1羽でも急に鳴きやんだなら、メタンや一酸化炭素などの有害なガスが発生している危険性があると判断して、身体に危険が及ぶ前にその場から離れます。

こうした話から、「炭鉱のカナリア」は危険を早期に検知するシステムを示す言葉として使われるようになりました。

逆イールド現象という炭鉱のカナリア

投資の世界には、炭鉱のカナリアのような危険察知システムが存在します。このブログでも、耳にタコができるくらい登場している「逆イールド現象」です。

逆イールド現象とは、長期の国債利回りが急低下した結果、ごくごく稀に短期の国債利回りを超えて下がってしまう現象です。これが発生すると1-2年以内に景気後退が訪れると言われています。

【解説】12年ぶり発生した景気後退シグナル、逆イールドとは何か。

FRBサンフランシスコ連銀の論文によれば、景気後退が始まる1年前に逆イールド現象が発生している確率は90%以上です。

すごい精度ですね。

この存在を知ってから、私は危険を回避する投資行動に改めるようになりました。具体的には、「何が何でも株は買ったら売らないスタンス」から「逆イールド発生後は一部の株を売ってリスクを回避するスタンス」に変わりました。

以前なら「株価下落なんてドンと来いだ。安くなったら買えばいいんでしょう!」くらいに息巻いていたのですが、危険を察知して資産を守れる能力を身に着けられれば一生役立つこと、下落から資産を守れれば安くなった株をたくさん買えるチャンスが来ることを考えて、カナリアが鳴いたらリスク回避をしようと思うようになりました。

失敗したら、100%株に投資して売らないスタンスにはいつでも戻れるので、いい勉強だと思って株以外の国債や金などにも資金を逃避しています。

逆イールド現象の問題点

さて、この90%の炭鉱カナリアの逆イールド現象には、ちょっと問題点があります。

危険を察知するのが早すぎるのです。

発生してから1-2年経ってからでないと景気後退が来ないというのは、ずいぶんとロングスパンです。いくら長期投資家の私でも、もう少し景気後退が近づいてから「鳴き止んでくれる」カナリアも一緒に炭鉱に持っていけたらと有り難いです。

イギリスでもカナリアは3羽以上連れて行ったと言います。中には危険察知能力が高いカナリアも、低いものもいたことでしょう。複数のカナリアを手元に持っておくことは、危険度を知る上でとても重要なのではないかなと考えました。

目星を付けているカナリア候補達

そこで、逆イールド現象以外の炭鉱のカナリアを調べて使えるようになりたいと思うようになりました。

カナリアたちの候補は既にいくつか列挙しています。

  • ISM製造業指数(新規受注)のピークからの月数
  • 消費者信頼感指数(新規受注)のピークからの月数
  • VIX指数(恐怖指数)のはね上がり
  • プットコールレシオ
  • 米国債とハイイールド債の利回りの差
  • 小型株指数
  • [追記]:FRBが0.5%の金利引下げをした場合

このカナリアたちをどうすれば使いこなせるのか、どの程度精度高く危険を察知できるのかをこれから調べていきたいと思っています。

調べる内容について

さて、上に上げた項目を闇雲に調べても、実践で使えるようにはなりません。

社会人1年目の新人研修で多くの人が口酸っぱく言われたように、調査の目的に沿って、調べる内容を具体化してみましょう。

景気後退のシグナルを知るだけでなく、使いこなすために必要な情報を調べたいと思っているので、こちらを調査対象にします。

  • どの指標を調べるか絞り込む(上のカナリア候補以外も含む)
  • どこで情報が手に入るか(例:逆イールド現象ならこちら
  • どんな状態が、景気後退のシグナルなのか(例:逆イールド現象なら長期金利が短期金利の利回りを逆転して低くなる)
  • シグナル発生から景気後退までの期間はどれくらいか(例:逆イールド現象なら発生から1-2年)

さて、逆イールド現象と一緒に連れて言く新たな炭鉱のカナリアは出てくるのでしょうか。調査がまとまったら、再度記事を更新したいと思います。


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