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アメリカ経済の先行き、さらに暗くなる【景気先行指標】

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このブログでは毎月中旬に発表されるアメリカの景気先行指標を追いかけています。

景気先行指標の発表元のカンファレンスボードは先月の時点で「2022年末のアメリカの景気後退はあり得る」と言っていましたが、10月の結果が悪かったことでさらに予想は悪いほうに進んだ模様です。

この記事のポイント

  • 10月も景気先行指標はマイナスを記録した。アメリカで景気が悪化する見通しがより濃くなった。
  • 発表元のカンファレンスボードはすでに景気後退に入っている可能性もあり、景気後退は2022年末から2023年半ばにかけて訪れると声明。

さらに見通しが暗くなったアメリカ経済


10月のアメリカの景気先行指標の結果を見ていきます。結果は、10月もマイナスが続きアメリカの景気の先行きがさらに暗くなったことを示していました。

  • 予想:マイナス0.4%
  • 結果:マイナス0.8%
  • 前回修正:マイナス0.4%から0.5%に下方修正

この結果の見方はマイナスになれば、今後のアメリカ経済が景気悪化すると見ます。

さすがに1度や2度マイナスに触れただけでは、すぐに景気後退が来るとは言い難いのですが、下のグラフをみると分かるように2022年のほとんど毎月景気先行指標はマイナスに陥っています。

これは流石に良くない兆候です。

また、過去6ヶ月の景気先行指標の低下率が年率マイナス5%を下回ると「強い景気後退のシグナルが出ている」と見るのですが、このシグナルも先月から引き続き点灯したままです。

上のグラフで過去の景気後退を見るとシグナルが点灯してから数ヶ月で景気後退に陥っているので、今回もあと数ヶ月のところまで来ているのだと思います。

カンファレンスボードの見解


私は今のアメリカはまだ雇用が強いので、2022年内に景気後退は起こらないと思っています。しかし、景気先行指標を発表しているカンファレンス・ボードの意見は少し違うようです。

景気先行指標は8ヶ月連続で下落した。経済は今景気後退に入っている可能性がある。(英語表記はthe economy is possibly in a recession)

すでにアメリカが景気後退に陥っている可能性もあるとしています。

カンファレンスボードは2022年のアメリカの経済成長は実質1.8%を予想する。また、景気後退は22年末頃から始まり、2023年の半ばまで続くだろう。

もしも本当に2022年末に景気後退が来るなら、通常ならばその前後で株価の下落が起こるはずです。

景気後退突入時の株価の下落は企業利益予想の大きな低下を伴うので、金融引き締めの停止くらいでは下落が収まらない強いものになります。

現時点のアナリストの一株利益予想を見てみると今のところ小幅修正に留まっているように見えるので、まだ問題はないように見ます。

しかし、2022年末に利益予想の低下が進まないか、大きな株の下落が始まらないかは注意しておきたいと思います。


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