【19年4Q決算】JPモルガン、予想以上の増収増益でも気になる点

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JPモルガン・チェースの2019年10-12月期(第4四半期)決算発表がありました。結果はそこそこ良かったです。

アナリストの事前予想を超えて株価も上がっているのに100点満点ではないのは、前年の低迷が今期の売上成長の要因になっているからです。

また、2019年を四半期ごとに見ていくと、主力の個人向け銀行部門と、2番目の収益の柱の投資銀行部門の売上が、わずかに減少している点も気になります。

この記事のポイント

  • 2019年10-12月期は予想を上回る結果だった。時間外で株価は0.9%上昇。
  • JPモルガンは2019年の4回の決算はすべてアナリスト予想を上回る好調ぶりを発揮。
  • 今期は投資銀行部門の売上が前年比31%増加で記録的な伸び。
  • ただし、投資銀行部門の高成長は前年が低迷が原因。投資銀行の売上は19年1Qがピーク、個人向け銀行の売上が19年3Qをピークにわずかに減少している点には注意。

銀行株に注目する理由

私は2013年から米国株に投資していますが、今まで銀行の株を買わずにきました。勉強のために少量ウェルズ・ファーゴの株を保有しているくらいです。

銀行の株を買わなかった理由は、2008年のリーマンショック以降、米国は歴史的な低金利になったためです。金利で儲ける銀行にとっては厳しい環境が続くだろうと思っていました。

ただ、2020年になって「米国は景気後退を回避して、これからインフレになり金利も上昇するのではないか」、「多くの企業で株が割高だけど、銀行株はまだ割安なのでは」と言った声が聞こえます。

銀行株の候補としてJPモルガン・チェースを見ましたが、「業績は好調だけど。今すぐに株を買わなくても良いかな」と感じる決算でした。

JPモルガン2019年4Qは予想以上の増収増益

JPモルガンの2019年第4四半期はアナリスト予想を上回る増収・増益になりました。これで、2019年4回の決算はすべて、利益も売上もアナリスト予想を上回ることになりました。

  • 一株利益:予想2.35ドルを上回る2.57ドル
  • 売上:予想の277億ドルを上回る前年8.4%成長の283億ドル

決算発表をうけて株価は市場オープン前に0.9%上昇し、この日はS&P500が下げる中でも、JPモルガンは1.1%上昇しています。

好調の要因は投資銀行業務の成長

予想を以上の結果を出したJPモルガンですが、収益の内訳を見ると今期は投資銀行業務が好調だったようです。

投資銀行業務というと聞き慣れないかもしれませんが、人から集めたお金を運用する機関投資家向けに株や債権の投資アドバイスをして取引を仲介したり、企業向けに企業買収(M&A)の仲介をする仕事をしています。かなり専門的な仕事です。

JPモルガンの投資銀行業務は2019年4Qで31%の大幅な売上アップで、今期の売上を支えました。

売上の内訳

部門別売上(100万ドル) 4Q19 4Q18 増加率
個人向け銀行部門 14,040 13,695 3%
投資銀行部門 9,471 7,237 31%
法人向け部門 2,228 2,306 -3%
富裕層向け資産運用 3,700 3,439 8%
その他 -228 127 NA
合計 29,211 26,804 9%

投資銀行部門の成長は前年の低迷のおかげ

ここまでJPモルガン・チェースの良いところばかり触れてきましたが、今期の決算を読む時の注意点も上げておきたいと思います。

前年から31%も売上成長して一見絶好調に見えるJPモルガンの投資銀行部門ですが、その好調の要因は前年が低迷していたことがかなり大きいです。

JPモルガンの部門別の売上をグラフ化すると、投資銀行部門の18年第4四半期がやたらと低調なのがわかります。

グラフを見ると投資銀行部門は2019年1Qからやや減少が続いています。

また、主力の個人向け銀行業務の売上に目を移すと、こちらも前期からやや減少しています。車・住宅のローンや好調な個人消費で2019年3Qは個人向け銀行業務が好調だったと前期の決算記事で書きましたが、この好調の勢いは弱まっています。

>>【2019年3Q決算】JPモルガン・チェース、利下げ局面でも増収増益。

なので「JPモルガンの今期の決算はよかった。じゃあ株を買おう!」と飛びつくのは、ちょっと危険かもしれません。

まとめ

2019年第4四半期のJPモルガン・チェースの決算では、良い点も悪い点も見えた気がします。

  • 良い点は、アナリスト予想を上回る良い決算を出したこと。2019年は1回もアナリスト予想を下回らなかった。
  • 悪い点は、4半期ごとに売上を追いかけると主力2部門にわずかに減速が見られること。

銀行株ならJPモルガン・チェースは候補になってきますが、もう少し様子見をしたいと思います。


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