決算シーズンに入って、毎日かなりの数の決算を見る日々が続いています。
このブログでは保有している銘柄や、投資を検討する価値が十分ある企業の決算を記事にして書いていますが、ここではジョンソン&ジョンソンの決算を扱っていきたいと思います。
ジョンソン&ジョンソンの2021年1-3月期の業績が発表されましたが、内容は良かったです。
2020年はコロナの流行と主に医療機器部門の売上は低迷していましたが、この部門の売上が回復しているのは朗報でした。
安定した業績は配当にも現れているようで、59年連続で配当が増やされることが決まったと発表がありました。長期で安定したリターンを得たい投資家には、良いニュースが多い決算でした。
この記事のポイント
- 2021年1-3月期は売上も一株利益もアナリスト予想を上回った。
- 医薬品が引き続き好調だった上に、2020年は新型コロナウイルスの流行で低迷していた医療機器分野に回復傾向が見られた。
- 今年も配当が増やされることが発表された。これでジョンソン&ジョンソンの配当は59年連続で増加されることになった。
2021年1-3月期は予想超えの業績
ジョンソン&ジョンソンの2021年1-3月の業績は、売上も一株利益も予想を上回る好決算でした。
- 売上:予想219.8億ドルに対して、223.2億ドル(予想超え、前年比+7.9%)
- 一株利益:予想2.34ドルに対して、2.59ドル(予想超え、前年比+12.6%)
毎度見ていて思うのですが、この企業は本当に毎回のようにアナリスト予想を超える結果を出しています。今期も安定の予想超えの決算でした。
今期の売上成長率+8%もジョンソン&ジョンソンとしては、悪くない数字です。後ほど部門別の売上を見ていきますが、医薬品(市販薬ではない処方薬)と医療機器の売上が好調だったようです。
部門別売上
今期は医薬品の売上成長が前期に引き続き高かったことに加えて、医療機器分野の売上が回復したことが好調の要因のようです。
その様子を見ていくために、ここからは部門別に売上を確認していきます。
ジョンソン&ジョンソンの部門
- 日用品(市販薬含む):ドクターシーラボ(美容品)、ニュートロジーナ(ハンドクリーム)、タイレノール(解熱鎮痛剤)
- 医薬品(処方薬):レミケード(関節リウマチ治薬)、ダラザレックス(多発性骨髄腫薬)、イブルチニブ(抗がん剤)
- 医療機器・備品:アキュビュー(コンタクトレンズ)、不整脈診断システム、外科手術用品、消毒洗浄用品
単位:10億ドル | 売上 | 構成比 | 前年比 |
---|---|---|---|
日用品 | $3.5B | 16% | -2% |
医薬品 | $12.2B | 55% | +10% |
医療機器 | $6.6B | 29% | +11% |
合計 | $22.3B | 100% | +8% |
世界中で感染予防対策をとっているために風邪やインフルエンザの発生件数が大幅に減少した影響もあって、市販薬の売上がやや低迷したようで、日用品部門はやや冴えない業績になりました。
それでも、売上規模の大きい他の2つの部門が好調で全体的を押し上げました。
次のグラフはこの数年の部門別の売上成長率を図示したものですが、コロナで低迷していた医療機器の売上が回復を見せたこと、また前期に引き続き主力分野の医薬品が好調だったのが、今期の勝因のようです。
59年連続の増配を発表
この記事では2021年のジョンソン&ジョンソンの決算を見ていきました。
ジョンソン&ジョンソンは新型コロナが流行した2020年でも比較的安定した業績を残してきましたが、今期はコロナで唯一大きく売上が低迷していた医療機器が回復を見せたことは投資家にとって安心材料になりました。
こうした安定した業績を残せるのはジョンソン&ジョンソンの強みだと思います。
その安定性は配当にも現れているようで、決算発表の日に59年連続となる配当の増加を発表しました。
企業名 | 連続増配年数 |
---|---|
P&G | 65年 |
3M | 63年 |
コカ・コーラ | 59年 |
ジョンソン&ジョンソン | 59年 |
アルトリアグループ | 51年 |
ペプシコ | 48年 |
ウォルマート | 48年 |
マクドナルド | 45年 |
エクソンモービル | 38年 |
AT&T | 36年 |
(※上の表は2021年4月5日時点のものです)
連続増配銘柄の中には、長年安定してS&P500の成績を上回っているものが多い印象がありますが、ジョンソン&ジョンソンはその中の1つです。
これからもゆっくり着実に業績を伸ばしてくれることを期待して保有を続けたいと思います。
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