アメリカでは新型コロナウイルスが猛威を奮っていますが、2021年1月中旬で既に新規感染者数はピークをつけたと思われます。
最近の新規感染者数の推移を見てみると、峠を超えて下り坂に入ったように見えます。
最近の新規感染者数の減少は実は一時的な”だまし”で、これから再度感染が急拡大する可能性ももちろんありますが、投資家は未来を見通して投資をしなければならないので「既にアメリカでの感染拡大のピークは去った」ことにかけて、投資をしたいと思います。
具体的には、今後訪れる景気回復局面では株に上昇率がおとると思われるゴールドを売り、コロナで恩恵を受けていたネットフリックスやアマゾンも売るつもりです。
この記事のポイント
- アメリカでは新規感染者数がピークをつけたように見える。
- アメリカではコロナの感染のピークを超えたという前提で、今後は投資を行う。景気回復局面では株に上昇率が劣るゴールドや、コロナで恩恵を受けた銘柄は手放す。
- もしこの前提が間違っていても、ワクチン投与が進めば数ヶ月以内にはコロナの感染のピークは訪れるので、それほど大きなミスにはならない。
以下では、どうしてアメリカの感染がピークをつけたように見えるのかをデータから見ていきます。
私は感染症の専門家でも何でもないので、正確さを求める場合には専門家の意見を参考にしてください。
感染症に限らず、人並みに色んなデータを見る素人の私の目からはピークをつけたように見えて、しかもその状況をそろそろ投資に反映させる時期が来たと思っています。
ピークをつけたように見えるアメリカの新規感染者
冒頭でお話したようにアメリカでは、新規感染者が減少に転じたように見えますが、入院患者数のデータでも、死亡者数でも既にピークをつけた兆候が見られます。
データの中には、一時的に減っても再度ぶり返す”だまし”が過去に見られるものがありますが、”だまし”がほとんど見られない入院患者数(上図真ん中)を見ても、ピークをつけて低下している傾向が見られます。
感染者30%で拡大ペースは減速する
先日、ワクチン接種が世界で一番進んでいるイスラエルを見れば、どれくらいワクチン接種が進めば感染拡大のペースが落ちるかわかるいう記事を書きました。
ワクチン接種で世界をリードするイスラエルを見て、コロナ収束の時期を調べる。
世界のどこの国よりも早くワクチン接種を国民に広めて、何割ワクチン接種が進めばコロナは収束できるかを実際に示そうとしている国があります。イスラエルです。この小さな裕福な国を観察すれば、アメリカや日本など後に続く国がいつ頃集団免疫を獲得して、景気回復軌道に乗るのかを推測することもできるようになりそうです。
この記事を書いてから毎日イスラエルのワクチン接種率と感染者数の状況を見てきたのですが、既に感染拡大のピークはつけたようです。
ワクチンの接種率が約30%を超える前後で、新規感染者の拡大のペースが落ち始めました。
既に市中感染で30%を超えたと思われるロサンゼルス
また、興味深いことに同じ1月中旬にロサンゼルス(Los Angeles County)では市中感染で既に約30%超えに達してると見られると保険局が発表しています。
Approximately 1 in 3 persons in Los Angeles County has been infected with COVID-19 since the beginning of the pandemic.
パンデミックが始まってから、ロサンゼルスの約3分の1の人々は新型コロナウイルスに感染した。
1月13日時点のロサンゼルス郡では、今までに検査でコロナ陽性になった人は人口の9%ほどしかないのですが、感染した人がすべてテストをしたわけではないので、こうした人を含めると恐らく感染者は30%を超えるという予測なのだと思います。
そして興味深いことに、2021年1月に入ってから恐らく感染者30%を超えたと見られるロサンゼルスで、新規感染者数はピークをつけて減り始めています。
ここまでまとめると、感染したりワクチンを接種して新型コロナウイルスの抗体を持った人が人口の30%を超えると、感染拡大スピードが落ち始めると言えそうです。
そして、ロサンゼルスの検査体制なら、累計陽性者数が人口の約9%を超えた段階で実際の感染者は30%を超え、感染拡大ペースが落ちるようです。
ちなみにアメリカ全土で陽性者は既に7.6%です。恐らくアメリカ全土の検査体制は、ロサンゼルスよりもやや劣ると思われるので、アメリカ全土でも既に感染者は30%に達している可能性はあります。
いずれにしても、アメリカ全土でも新型コロナウイルスの感染拡大のピークはかなり近いか、既に過ぎていると言えます。
景気が回復する方向にベットする
投資は常に先の状況を読んで行動しなければならないので、今の段階で「アメリカは既にコロナの感染拡大ピークを過ぎた」と見て、投資をして良いと思います。
私の場合なら、コロナ後の景気回復を見越して、今まで保有していたゴールドやコロナで恩恵を受けた銘柄(ネットフリックスやアマゾン)を売却する予定です。
そして、その売却した資金で株を購入するなら以下の記事で触れたような銘柄になると思います。
私が考える2021年まだ投資できるテーマ【2021年1月版】
2021年1月時点で、米国株は割高にみえるものがかなり多くなっていますが、現時点でまだ伸びしろがある分野もわずかにあります。私がまだ投資できると思っている分野は石油、航空、ホテル、銀行、タバコ、軍需産業です。これらのまだ投資できる分野について書いていきます。
もしも、まだアメリカの感染拡大がピークを過ぎていなく投資判断が先走ってしまった場合でも、それほど問題はないと思います。
ワクチンの接種もこれから本格化するはずなので、数ヶ月以内にピークをつけるはずです。
ただし、ワクチンの接種が進まないと、もとの日常生活を取り戻すまでに時間がかかるので、アメリカでのワクチン接種が進んでいるかは景気回復の強さを見るために今後も重要な指標になると思います。